日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ラザフォード(Daniel Rutherford)
らざふぉーど
Daniel Rutherford
(1749―1819)
イギリスの医師、化学者、植物学者。小説家W・スコットの叔父。父ジョンJohn Rutherford(1695―1779)はエジンバラ大学医学教授。同大で医学を修め(1772)、1775年に開業。のちに同大植物学教授(1786)。1772年、ブラックの指導を受けた博士論文「いわゆる固定空気、または毒気について」において、ハツカネズミを入れた容器中の空気からアルカリ処理によって炭酸ガスを除き、燃焼にも呼吸にも適さない新種の気体を得たことを発表。これは、キャベンディッシュやシェーレにわずかに後れをとったが、窒素ガスの発見を告げるものであった。ほかに植物学の著作がある。最高最低温度計に関する論文は、父ジョンの考案にかかわる。
[肱岡義人]
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