ルーツ(英語表記)roots

精選版 日本国語大辞典 「ルーツ」の意味・読み・例文・類語

ルーツ

〘名〙 (roots)
先祖。始祖。
② ものごとのおおもと。起源出自
ことばの内部構造と語源(1978)〈吉田金彦〉「ことばのルーツを探ってゆけば」

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デジタル大辞泉 「ルーツ」の意味・読み・例文・類語

ルーツ(roots)

物事根元・起源。
祖先。始祖。「ルーツをたどる」
[類語](1由来いわれ由緒来歴故事縁起歴史沿革変遷道程歴程足跡そくせき歩み年輪因縁来由成り立ち始まる因る/(2開祖元祖始祖教祖鼻祖

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改訂新版 世界大百科事典 「ルーツ」の意味・わかりやすい解説

ルーツ
Roots

アメリカの現代作家ヘーリーAlex Haley(1921-92)の小説。1976年刊。アフリカから奴隷としてアメリカに連れてこられたクンタ・キンテとその子孫の生活を描いた長大な物語。ルーツの語には〈祖先〉〈精神的な故郷〉の意味がある。著者自身の祖先をたどった感動的な作品として,翌77年,ピュリッツァー賞受賞。記録的なベストセラーになり,ABCテレビでドラマ化され,高視聴率を記録した。1970年代のアメリカに最も大きな影響を与えた書物であり,テレビ番組である。著者はこの作品を〈ファクションfaction〉(ファクトfactとフィクションfictionの合成語)と呼んだので,事実に基づいた小説とみることができよう。この作品に対する多少の批判はあったものの,大多数のアメリカ人から支持され,〈ルーツ〉の探索,アイデンティティの確認は一種の社会現象になった。クンタ・キンテの名は黒人連帯のひとつの大きなシンボルになり,《ルーツ》は黒人のみならず他の少数派民族をも力づける作品となった。
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百科事典マイペディア 「ルーツ」の意味・わかりやすい解説

ルーツ

米国のアフリカ系作家ヘイリーAlex Haley〔1921-1992〕の小説。1976年刊。あるアフリカ系米国人一家の歴史を描いたもの。祖先の地であるアフリカのガンビアにまでその系譜を遡り,奴隷として連れてこられた米国白人社会での苦難に満ちた生活を丹念に綴っている。ベストセラーとなり,1977年ピュリッツァー特別賞。後にテレビ映画化され,大成功をおさめ,アフリカ系の人々の間に自らの〈ルーツ〉(民族的出自)に対する意識と関心を呼び起こした。

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デジタル大辞泉プラス 「ルーツ」の解説

ルーツ〔ドラマ〕

アメリカ制作のテレビドラマ。原題は《Roots》。放映はABC局(1977年)。西アフリカのガンビアから連れてこられた黒人少年クンタ・キンテから三世代の黒人奴隷の物語を描くミニシリーズ。アレックス・ヘイリー原作。ゴールデングローブ賞テレビドラマ部門で作品賞などを受賞。

ルーツ〔飲料〕

日本たばこ産業株式会社が販売していたコーヒー飲料のブランド。

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世界大百科事典(旧版)内のルーツの言及

【ガンビア】より

…【端 信行】
[住民,社会]
 住民はガンビア川の狭い両岸に居住し,人口密度は90.8人/km2(1993)と,アフリカとしては稠密である。おもに五つの部族があるが,A.ヘイリーの《ルーツ》で著名なマンディンゴ族の人口が最も多く,ガンビア川下流の沼沢地を開拓し,稲の栽培を行っている。マンディンゴ族は13世紀に東から入ってきたが,イスラムを持ち込み,ガンビア川流域に小王国を形成した。…

※「ルーツ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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