何にも(読み)ナンニモ

デジタル大辞泉 「何にも」の意味・読み・例文・類語

なんに‐も【何にも】

[副]《「なにも」の撥音添加。あとに打消しの語を伴う》まったく。何一つ。「何にもわからない」
[補説]「なんに」は「なに」に撥音が加わったものだが、表記は「なにも」と読み誤らないよう「何も」ではなく、「何にも」とした。
[類語]何等なんら全然全く一向さっぱりまるきりまるで少しもからきしちっとも皆目一切まるっきりとんといささかも毫も微塵も毛頭更更何も何一つ一つとして到底とても全くもってどだいてんで寸分一寸寸毫毫末夢にも

なん‐にも【何にも】

[副]《「なににも」の音変化。あとに打消しの語を伴う》何物にも。何事にも。「それでは何にもならない」
[類語]全然まったくまるきりまるでさっぱり一向いっこう皆目かいもくからきしとんとちっとも少しも何らいささかも微塵みじんごう毛頭もうとうつゆ更に更更さらさら一向に一切まるっきり

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精選版 日本国語大辞典 「何にも」の意味・読み・例文・類語

なんに‐も【何も】

  1. 〘 副詞 〙 ( 「なにも」の変化したもの ) 否定的表現に用いて、全面的に否定する気持を表わす。一切(…でない)。まったく(…しない)。
    1. [初出の実例]「無相宗はなんにもないと心ゆるぞ」(出典:玉塵抄(1563)五)
    2. 「五尺八寸の大大刀、片岡風に差しこなし、なんにも喰はねど高楊枝」(出典:歌謡・松の葉(1703)四・草摺引)

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