てんで(読み)テンデ

デジタル大辞泉の解説

てん‐で

[副]
(打消しの表現や否定的な意味をもつ語を伴って)まるっきり。まったく。てんから。「てんで相手にしてくれない」「てんでやる気がない」「てんでだめだ」
(打消しの表現を伴わないで)非常に。とても。「この店の料理はてんでうまい」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

大辞林 第三版の解説

てんで

( 副 )
(多く打ち消しの語を伴って)はじめから考えてみるまでもないさま。慨嘆や侮蔑の意味合いを伴う。まったく。てんから。 「 -役に立たない」 「自分のした事が云へない位なら、-仕ないがいい/坊っちゃん 漱石

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

てん‐で

〘名〙 (「てんでん」の変化した語。多く「に」を伴って用いる) それぞれ。めいめい。各自。各々が同じ動作をするさまにいう。
※天草本平家(1592)三「アカハタ ドモ ヲ tende(テンデ) ni(ニ) サシアゲ サシアゲ ヨッタレバ」
※俳諧・望一千句(1649)六「磯菜つみ蛤ふみつ魚釣つ てんでに籠を持出るなり」

てん‐で

〘副〙 (「てんに」「てんと」などと同源か)
[一] 問題にならないさまを表わす語。
① もとから。はじめから。
※人情本・娘太平記操早引(1837‐39)二「熱けりゃア熱いと点(テン)で断りゃアいい」
② (打消または否定的な表現を伴って) まるで。まるっきり。てんから
※社会百面相(1902)〈内田魯庵〉ハイカラ紳士「てんで歯牙に掛けられない連中さへあります」
[二] 程度のはなはだしいさまを表わすのに用いる俗語。非常に。とても。
※青べか物語(1960)〈山本周五郎〉土堤の夏「おうれ、てんで縹緻(きりょう)あげたじゃねえか、お花」

てん‐で

〘連語〙 引用を示す格助詞「て」に、「いうので」のつまった形「んで」がついた俗語的表現。「ってんで」とも発音する。というので。
※落語・王子の幇間(1889)〈三代目三遊亭円遊〉「乳母(ばア)ヤの乳を飲まして嬢を育てたら怜悧(りこう)に成るってんで」

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