先先(読み)サキザキ

デジタル大辞泉 「先先」の意味・読み・例文・類語

さき‐ざき【先先/前】

これから過ごす遠い先。行く末。のちのち。「―のことを考える」
出かける場所場所。「行く―で歓迎を受けた」
以前。まえまえ。「―から周到用意をしていた」
それぞれの端の部分。はしばし。「枝の―」
[類語]のち事後その以後爾後じご以降今後さき後後あとあと後後のちのち直後将来未来近未来行く末末末前途向後自今来たる目先行く先行く手行く行く行方先行き生い先後年他年この後これから向こう

せん‐せん【先先】

[語素]年月順序を示す名詞の上に付いて複合語をつくり、その前の前である意を表す。前々ぜんぜん。「先先週」「先先代の会長

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「先先」の意味・読み・例文・類語

まず‐まずまづまづ【先先】

  1. [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 副詞「まず」を重ねたもの )
    1. 「まず(先)」を強めたいい方。
      1. [初出の実例]「先(まヅまヅ)天下公民の上を慈び賜はく」(出典:続日本紀‐慶雲四年(707)七月一七日・宣命)
    2. 「まず(先)」を強めたいい方。
      1. [初出の実例]「強ひて呼びおろしてふしたるに、まづまづと呼ばるれば」(出典:枕草子(10C終)一八七)
    3. 「まず(先)」を強めたいい方。
      1. [初出の実例]「其皃容(かほだち)はどうかといふと、まづまづ丸皃の別品で」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉三)
  2. [ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙 完全にとはいかないが、ある程度評価できるさま。「まずまずの顔」「出来ばえは、まずまずだ」
    1. [初出の実例]「いまの場合はまずまずらしかった」(出典:壁紙を貼る女(1970)〈大原富枝〉)

せん‐さき【先先】

  1. 〘 名詞 〙 「先(さき)」を強めていった語。
    1. [初出の実例]「王にはならねども位が高ほどに偃が駑馬のつれとせんさきを争わうず身ではないと云心ぞ」(出典:玉塵抄(1563)九)

せん‐せん【先先】

  1. 〘 造語要素 〙 前の前。二つ前。前前(ぜんぜん)。「先々月」「先々週」「先々代」など。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android