年金制度[イギリス](読み)ねんきんせいど[イギリス]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

年金制度[イギリス]
ねんきんせいど[イギリス]

イギリスの社会保障制度は,1942年のベバリッジ報告に基づき,46年の国民保険法によって確立された。その特徴は,(1) イギリス居住のすべての人を対象とし,老齢,死亡,傷病,障害,失業,業務災害等により所得を喪失・減少させるあらゆる事故を包括して保障する単一制度,(2) 給付水準は,国民保険制度による給付を最低生活の保障にとどめ,それ以上は自助努力により確保すべきという考え方,(3) 給付は均一,拠出も均一,というものであった。年金制度はこの国民保険制度の一部になる。 48年から実施され,59年の改正まで続いた。この改正で,退職年金では,基礎年金に加え2階建て方式の所得比例拠出による所得比例給付が導入され,これまでの均一拠出による均一給付に差等制の拠出と給付を上乗せした。 75年の改正で,差等方式に代わって賦課方式による国家所得比例年金制度が新たに発足した。現行の退職給付は,均一の基礎年金と付加年金である国家所得比例年金が,男子 65歳,女子 60歳以上で退職した者に給付される。基礎年金は物価スライドする。国家所得比例年金は障害年金,母子手当,寡婦年金と併せて支給される。また基礎年金の受給資格や額とは無関係である。なお,基準を満たす職域年金に加入している者はこの付加年金の加入を免れる。

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