(読み)ケン

デジタル大辞泉 「建」の意味・読み・例文・類語

けん【建】[漢字項目]

[音]ケン(漢) コン(呉) [訓]たてる たつ
学習漢字]4年
〈ケン〉
建物などをその場所にしっかりと定める。設置する。たてる。「建学建国建設建造建築再建創建封建
作りあげる。成す。「建功・建策
意見をさし出す。「建議建言建白
「建築」の略。「土建
コン〉寺などをたてる。「建立こんりゅう再建さいこん
〈たて〉「建具建物
[名のり]たけ・たけし・たける・たつる・たて

こん【建/献】[漢字項目]

〈建〉⇒けん
〈献〉⇒けん

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精選版 日本国語大辞典 「建」の意味・読み・例文・類語

たて【建】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 株式信用取引商品先物取引などで、売買契約をしたこと。売り契約売建(うりたて)買いの契約を買建(かいだて)という。
  3. たてかぶ(建株)」「たてぎょく(建玉)」の略。

たつ【建】

  1. 〘 名詞 〙 暦でいう十二直(じゅうにちょく)の一つ。この日は万事に大吉で適するが、土を動かしたり船に乗ることは凶で適さないという。
    1. [初出の実例]「輿入(こしいれ)の吉日としては、なる、たひら、たつ、さだんの四日を選ぶなり」(出典:東京風俗志(1899‐1902)〈平出鏗二郎〉下)

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普及版 字通 「建」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

(旧字)
9画

[字音] ケン・コン
[字訓] たてる

[説文解字]
[金文]

[字形] 会意
聿(いつ)+廴(いん)。〔説文二下に「律を立つるなり」とする。すなわち聿を筆、廴を(廷)の省文として、律令を制定する意と解するが、とは設営のことをいう字である。聿は墨縄、廴は金文字形(ちやく)に作り、行路を定める意。の金文の字形は(いん)に従い、区画の内を示す形。に従う形ならば建都に従う形ならば宮廷の設営である。設営にはまず方位を定め、区画を施した。〔書、洛誥〕に、国都を建てるにあたって、まず相宅・卜宅を行うことがみえ、〔逸周書、作解〕〔周礼、考工記、匠人〕に、都邑を設営するときの法がしるされている。朝律を建て、教法を建てるというのは、その拡大用法である。

[訓義]
1. たてる、測量し、区画し、設営する。
2. 樹立する、直立する、基準とする。
3. 国作りする、封建。
4. 規定する、規定を宣布する。朝律を定め、教法を建てる。
5. 建議する、建白。
6. ・鍵と通じ、かぎ、かんのき、くさび

[古辞書の訓]
名義抄 タツ・オヨブ・サル・イタル・ヨロコブ・コホス・クツガヘル 〔字鏡集〕 イキ・ユク・サス・カフ・イタル・タツ・ウウ・オヨブ・コボス・ヨロコブ・ワカチシク・タチマチ

[声系]
〔説文〕に声として(健)・鍵の四字を収め、なお他に・腱などがある。おおむね建立・強健の意をもつ字である。

[熟語]
建寅・建烟・建・建基・建旗・建麾・建義・建議・建業・建極・建勲・建軍・建元・建言・建功・建侯・建国・建策・建首・建樹・建常・建旌・建設・建節・建置・建築・建茶・建・建定・建都・建徳・建白・建碑・建旄・建法・建本・建・建窯・建立・建暦
[下接語]
開建・匡建・再建・石建・創建・肇建・封建

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【香道具】より

…(1)十種香箱 二重の箱で華麗な蒔絵が多い。上段には惣包(そうづつみ)や打敷(うちしき),源氏香之図や香割道具等,下段には聞香炉,(銀)葉盤(ぎんようばん),重香合(じゆうこうごう),香筯建(きようじたて),香札,札筒,折据(おりすえ),火末入(ひずえいれ),葉入などを納める。縦7寸5分,横6寸4分,高さ6寸7分(1寸は約3cm)。…

※「建」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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