デジタル大辞泉
「愛知川」の意味・読み・例文・類語
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愛知川
えちがわ
鈴鹿山脈中に源流をもち、藤原岳・竜ヶ岳からの茶屋川と、御在所山・雨乞岳からの神崎川が神崎郡永源寺町杠葉尾で合流、愛知川となる。御池川を合流し、永源寺町山上で平地に出、巨大な扇状地を形成しつつ北西流して琵琶湖に注ぐ。現在の河口は彦根市新海と神崎郡能登川町栗見出在家の境界となっている。かつての河口はより北であったと思われる。流域面積一九八・四平方キロ。建久五年(一一九四)春、守護佐々木定綱の次男定重は「愛智河原」で斬首されている(元徳三年七月日「延暦寺衆徒申状」牒状類聚)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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愛知川
えちがわ
滋賀県東部の川。鈴鹿山脈の御池岳 (1247m) に発する茶屋川と,御在所山 (1210m) に発する神崎川が東近江市の杠葉尾 (ゆずりお) で合流,愛知川となり,永源寺ダムを経て山上 (やまかみ) 付近から北西流して平野を形成し,琵琶湖に注ぐ。全長 37km。支流の御池川上流の君ヶ畑は木地師 (→木地屋 ) 発祥地とされる。山上から愛荘町までは扇状地が広がり,河口に三角州をつくる。河口付近は江戸時代に開発された新田が多く,上流の河谷は中世以来近江商人の伊勢通商路に利用された。 1947年国営総合開発が始まり,1972年永源寺町相谷 (→永源寺 ) に永源寺ダムが完成,発電と灌漑に利用されている。ダムを含む上流域一帯は鈴鹿国定公園に属する。
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愛知川 (えちがわ)
滋賀県東部の川。幹川流路延長52.9km,全流域面積203.5km2。鈴鹿山脈の御池岳(1241m)付近に源を発し,東近江市の旧永源寺町山上付近から北西流して大きな扇状地をつくり,大中之湖干拓地の北で琵琶湖に注ぐ。上流部は林業が卓越し,旧永源寺町の君ヶ畑と蛭谷(ひるだに)は木地屋集落として知られている。中流以下は水田地帯が広がるが,天井川で水利の便が悪かったため,上流に1972年農業用水の確保を目的とする永源寺ダム(発電所の最大出力5800kW)が完成した。
執筆者:井戸 庄三
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出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報