デジタル大辞泉
「楼」の意味・読み・例文・類語
ろう【楼】
[名]
1 高く構えた建物。たかどの。
2 遠くを見るためにつくった高い建物。ものみやぐら。望楼。
「門上の―に、おぼつかない灯がともって」〈芥川・偸盗〉
3 遊女と遊興することのできる店。揚げ屋・遊女屋など。
「色専一に目的として、―に登る」〈逍遥・当世書生気質〉
[接尾]高い建物、料理屋・旅館、また遊女屋などの名の下に付けて用いる。「観潮楼」「山水楼」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ろう【楼】
- [ 1 ] 〘 名詞 〙
- ① 高く作った建物。二階建ての建物。高殿(たかどの)。高楼。楼閣。楼門。
- [初出の実例]「起二宅於楊梅宮南一、東西構レ楼、高臨二内裏一」(出典:続日本紀‐宝亀八年(777)九月丙寅)
- [その他の文献]〔王粲‐登楼賦〕
- ② 遠くを見るために城などに作る高い櫓(やぐら)。ものみやぐら。望楼。〔十巻本和名抄(934頃)〕 〔墨子‐備城門〕
- ③ 遊女と遊興することのできる店。青楼。上方では揚屋や茶屋をさし、江戸では岡場所などに対して、官許の吉原遊郭の遊女屋をいった。
- [初出の実例]「楼高くかぶろに腰をうたせけり」(出典:雑俳・咲やこの花(1692))
- [ 2 ] 〘 接尾語 〙 高い建物、料亭・旅館、また、妓楼などの名の下に添えて用いる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「楼」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の楼の言及
【楼閣】より
…たかどの。古代中国では本来,楼は2階建て以上の建物を指し,閣は四方を観望する見晴しの高層建物をいうが,また見晴し用の高い壇を指す台,台の上に亭(あずまや)を築いた榭(しや),あるいは見晴し用建築の観などと合わせて楼閣,楼台,楼榭,楼観などと連用してこの種の高層建物の類を総称する。木造の楼閣建築はおそくとも漢代には出現したが,現存する遺構では独楽寺観音閣(天津市薊(けい)県,遼の984年建立)が最古である。…
※「楼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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