流行る(読み)ハヤル

デジタル大辞泉 「流行る」の意味・読み・例文・類語

はや・る【流行る】

[動ラ五(四)]
その時代の人々の好みに合って、盛んに世の中に行われる。世間で広くもてはやされる。流行りゅうこうする。「中高年の間で登山が―・る」「ガレージセールが―・る」
商売などがうまくいって繁盛する。「いつも―・っている店」
病気などが人々の間に広がる。広く伝わっていく。はびこる。「風邪が―・る」
好機にめぐりあって栄える。時めく。
「この平家の殿原の世に―・らせ給ひし有り様と」〈盛衰記・四四〉
[類語](1流行り流行りすた流行りゅうこう時好一世を風靡ふうびするブームトレンドトレンディーファッションモード/(2繁栄栄える繁盛にぎわうにぎわすにぎやか富む盛る栄華全盛最盛興隆隆盛盛栄栄耀栄華共存共栄隆昌新興末広末広がり殷賑いんしん活況盛況盛会盛大繁華花が咲く

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精選版 日本国語大辞典 「流行る」の意味・読み・例文・類語

はや・る【流行】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙 ( 「はやる(逸)」と同語源 )
  2. 時を得て栄える。時めく。
    1. [初出の実例]「堀河摂政のはやり給ひし時に」(出典:大鏡(12C前)四)
  3. ある時期に盛んに世にもてはやされる。流行する。
    1. [初出の実例]「此の比みやこにはやるもの」(出典:梁塵秘抄(1179頃)二)
    2. 「いくら個人主義が流行る世の中だって」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉九)
  4. (悪いことが)世に広がる。のさばる。
    1. [初出の実例]「天下に疫病はやりたりけるに」(出典:古今著聞集(1254)四)
    2. 「江戸中に流行(ハヤ)った麻疹になって」(出典:雁(1911‐13)〈森鴎外〉六)
  5. 商売などが繁盛する。よく売れる。また、人気がある。
    1. [初出の実例]「鞘巻きり 当時はやらで得分もなき細工かな」(出典:七十一番職人歌合(1500頃か)四五番)
    2. 「ラーメン屋がよくはやるとか」(出典:弱い結婚(1962)〈小島信夫〉)
  6. (杯のやり取りなどが)盛んに行なわれる。
    1. [初出の実例]「さあさあ、お杯を流行(ハヤ)らせませうぢゃござりませぬか」(出典:歌舞伎・敵討櫓太鼓(1821)二幕)

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