海南[市](読み)かいなん

  • 海南

百科事典マイペディアの解説

和歌山県北西部の市。1934年市制黒江湾に臨み市街が発達,紀勢本線,阪和自動車道が通じる。近世から黒江漆器(黒江塗),廻船の港町日方は和傘(わがさ)の産で知られ,内海では紡績が盛ん。シュロ加工品(たわし,マット,ほうき)や紀州ミカンも特産。黒江湾岸は近世塩田が行われていたが,明治末に廃止。その後始められた埋立てが1960年代に完了,紀北臨海工業地帯に属し,火力発電所,鉄鋼,石油工場が進出。日方と野上町(現・紀美野町)の登山口を結んでいた野上電鉄(11.4km)は1994年に廃線となった。2005年4月海草郡下津町を編入。101.06km2。5万4783人(2010)。
→関連項目小野田寛郎

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世界大百科事典 第2版の解説

和歌山県北西部,和歌山市の南に接する市。1934年黒江,日方,内海の3町と大野村が合体して市制。人口4万7195(1995)。海南湾(黒江湾)に臨み,日方川および貴志川流域(野上谷)を後背地に,近世以来商港として繁栄し,廻船問屋も多かった。特産品は黒江の漆器,野上谷のシュロ製品が主で,特に漆器は根来塗起源をもち,紀州藩の保護のもとに最も重要な産業であった。昭和30年代に原料の入手難から,ほとんどが低廉なプラスチック製品に代わったが,山中,会津と並ぶ漆器の大産地となっている。

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