海津(岐阜県の地名)(読み)かいづ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「海津(岐阜県の地名)」の意味・わかりやすい解説

海津(岐阜県の地名)
かいづ

岐阜県南西部、海津郡にあった旧町名(海津町(ちょう))。現在は海津市南東を占める一地域。1955年(昭和30)高須(たかす)町と東江(ひがしえ)村、西江村、大江村、吉里(よしさと)村が合併して海津町と改称。2005年(平成17)平田(ひらた)町、南濃(なんのう)町と合併、市制施行して海津市となる。長良川(ながらがわ)と揖斐川(いびがわ)に挟まれ、大部分が標高1メートル以下の低湿な水郷(すいごう)地域であったが、土地改良や排水機設置などで、かつての輪中の景観は大きく変わった。水田地帯であるが、トマト、キュウリ、観葉植物などの施設園芸も盛んである。中心の高須は、旧揖斐川に沿う高須藩3万石の城下町に由来する。福江には海津温泉がある。旧町域の南端油島(あぶらじま)には、宝暦(1751~1764)の治水を記念する治水神社や県立自然公園に指定される千本松原があり、また千本松原の近くには国営木曽三川公園のセンター施設もあって、多くの観光客が訪れる。

[上島正徳]

『『海津町史』全6巻(1969~1984・海津町)』


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