網戸(読み)アミド

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

網戸
あみど

網を張った建具。近世においては土蔵の入口の内側に金網を張った扉をさしたが、現代ではハエやカの侵入を防ぐため出入口や窓に取り付ける防虫網を張った建具をさす。防虫網の材質には銅、真鍮(しんちゅう)、ステンレス鋼、サラン、鉄、鉄にビニル引きしたものがある。住宅用としてもっともよく用いられるサラン網は塩化ビニリデン系合成繊維を製織したもので、熱に弱い欠点があるが、汚れを簡単に洗うことができ、保持が容易である。色は淡黄、緑、淡コバルト、白色などがある。銅網は、じょうぶで色も落着きがあり、住宅用としてもっとも高級な材質であるが、時間がたつにつれ変色する難点がある。ステンレス網はやや高価であるが、じょうぶで保持が容易なため好んで用いられる。一般に網の定尺は、網幅3尺(91センチメートル)、1巻30メートルを標準としている。網を3尺×6尺の大きさで用いる場合には、緩みが生じやすいので、横桟を入れるほうが無難である。取り付け方としては、小さな窓では嵌殺(はめころ)しとし、引違いの出入口では網戸用の溝を設け開閉を自由にするのが一般的だが、便法としてガラス戸の溝にガラス戸の半分幅のものを入れる場合もある。この場合は建具が縦長となり狂いが生じやすいので注意を要する。

[大野隆造]

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精選版 日本国語大辞典の解説

あみ‐ど【網戸】

〘名〙
① 金網など、網状のものを張った戸。江戸時代には、土蔵の入り口の内側に金網を張った扉をさすことが多い。《季・夏》
※歌舞伎・お染久松色読販(1813)中幕「下手(もぢばり)の障子弐牧(まい)立て、小脇は張物の壁。上の方土蔵の入口、網戸明け立有り」

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