醍醐味(読み)ダイゴミ

デジタル大辞泉の解説

だいご‐み【××醐味】

仏語。仏陀の、最上で真実の教え。
物事の本当のおもしろさ。深い味わい。「読書の醍醐味を味わう」

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大辞林 第三版の解説

だいごみ【醍醐味】

醍醐の味。美味の最上のものとされ、仏の教法の形容とする。
すばらしい味わいの食物。 「粟あわの飯とは日本一の-/浄瑠璃・最明寺殿」
ほんとうの面白さ。深い味わい。神髄。 「釣りの-を味わう」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

醍醐味
だいごみ

「最高の美味」を意味する仏教用語。牛乳製品を発酵の段階にしたがって五つ(乳(にゅう)、酪(らく)、生酥(しょうそ)、熟酥(じゅくそ)、醍醐)に分け、それら五つの味を五味(ごみ)といい、あとのものほど美味であるとする。五味は教義や経典の深浅の説明に用いられ、最高のもの(たとえば『涅槃経(ねはんぎょう)』)が醍醐味に例えられる。サンスクリット語でサルピル・マンダsarpir maaというが、乳酸飲料「カルピス」はこのsarpir(サルピスsarpis)をもじった商標である。すばらしい体験をすることを「醍醐味を味わう」という。[定方 晟]

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精選版 日本国語大辞典の解説

だいご‐み【醍醐味】

〘名〙
仏語醍醐のあじ。五味のうち、最上のものをいう。
※葉子十行本平家(13C前)一〇「我宗には四教五味を立て、一切の聖教を教ふ。蔵通別円也。五味とは乳、酪、生、熟蘇、醍醐味、是也」
② 仏語。一乗真実の法。如来の最上の教法
※日蓮遺文‐撰時抄(1275)「法華経を醍醐味と称することは陳隋の代なり」
※ささめごと(1463‐64頃)「仏法に最上醍醐味といへる、いかにも練れる心をいふなるべし」
③ 醍醐のあじのような最上の味わい。美味なものをほめていう語。おいしい食物
浄瑠璃・最明寺殿百人上臈(1699)道行「あはのゐひとは日本一のだいごみ、御ちそうにあづかりたし」
④ ものごとのほんとうのおもしろさ。深い味わい。真髄。
※他所の恋(1939‐40)〈正宗白鳥〉二「かういふ実直な堅人(かたじん)らしい中年男は案外色恋の醍醐味(ダイゴミ)を舐めてゐるのかも知れない」
[補注]⇒「だいご(醍醐)」の補注

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世界大百科事典内の醍醐味の言及

【味】より

…この五味に,あっさりした味の意の淡味を加えて六味と呼び,さらに渋味と不了味なるものを加えて八味と呼ぶこともあったようである。また,仏教では牛乳からヨーグルト,バター,チーズなどを作っていく過程に比したものであろう,乳味(にゆうみ)から順次に酪味,生酥(しようそ)味,熟酥味と進んで至高の醍醐味にいたるとしてこれを五味と呼び,これによって釈尊一代の教説の推移展開を説明することが行われた。【鈴木 晋一】。…

【乳】より

…上記のアマルテイアはコルヌコピア(〈豊饒の角〉)と結びつけられている。 牛乳は古代インドでも重宝(ちようほう)されて最高の美味をもつ醍醐(だいご)(〈醍醐味〉はこれに由来する)の原料だった。日本でも,つとに奈良時代初期,山背国の乳牛飼育を調査した記録が《続日本紀》にあり,平安時代の医書《医心方》では牛乳からつくった酥(そ)が健康食として勧められている。…

※「醍醐味」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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