杉・樅の木立に囲まれて鎮座。祭神は天日鷲命。旧村社。興国元年(一三四〇)に北畠親房・結城親朝の南朝勢と高師冬の北朝勢の攻防が行われ、同年六月一日の越後権守秀仲奉書(結城古文書写)に「同廿八日八丁目垣本鷲宮善光寺山四ケ所城放火没落」とみえるが、この北朝方の鷲宮は当社ともいわれる(関城繹史)。縁起では応永一六年(一四〇九)源家綱が沼・山林を開いて地名を沼森とし、その高所一千二〇〇坪を神域とし、高橋氏の神社としたといい、小字
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
東京都台東(たいとう)区千束(せんぞく)町に鎮座。一般に「おとりさま」とよばれる。天日鷲命(あめのひわしのみこと)、日本武尊(やまとたけるのみこと)を祀(まつ)る。創建年代不詳。社伝では景行(けいこう)天皇のとき、当地で日本武尊が天日鷲命を祀られたことに由来すると伝える。近世、日蓮(にちれん)宗の長国寺のなかにあったが、1868年(明治1)の神仏分離で独立。その例祭の11月の酉(とり)の日は、酉(とり)の市(いち)として大阪の十日戎(とおかえびす)に対比すべき祭りで、当夜は縁起物の熊手を売る店が境内に立ち並び、参詣(さんけい)者でにぎわうが、商家ことに料理飲食業者の信仰を集めている。
[鎌田純一]
…11月酉の日の鷲(おおとり)(大鳥)神社の祭礼に立つ市。この祭りを〈酉のまち〉〈おとりさま〉などともいう。…
…岩上や老樹のこずえに巣を営んで子を育て定着するので,地名にもしばしば名づけられる。また,巨大で強力なところから霊鳥として尊ばれ,関東の鷲(おおとり)神社,大鳥(おおとり)神社などはこれを神に祭ったものであろう。古くはワシが天から子どもたちを連れてきたという信仰もあり得たかと考えられる説話がある。…
※「鷲神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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