売(読み)バイ

デジタル大辞泉 「売」の意味・読み・例文・類語

ばい【売〔賣〕】[漢字項目]

[音]バイ(漢) マイ(唐) [訓]うる うれる
[学習漢字]2年
1 品物を渡して代価を得る。「売却・売買・売品/競売・商売・転売・発売・販売・密売・廉売」
2 名誉や利益を得ようとする。「売名」
[難読]焼売シューマイ・売女ばいた・売僧まいす

まい【売】[漢字項目]

⇒ばい

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「売」の意味・読み・例文・類語

うり【売】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① 品物などを売ること。⇔買い。
    1. [初出の実例]「今日は此所の市で御ざる、定めてうりにいでぬ事は有まひ」(出典:虎明本狂言・牛博労(室町末‐近世初))
  3. ② 相場が下がるのを予想して売り方に回ること。やり。⇔買い。
    1. [初出の実例]「売りに廻ってよいやら買と出てよいやら」(出典:当世商人気質(1886)〈饗庭篁村〉三)
  4. ③ 店や品物、人などの看板となる点。売り物。セールスポイント。

うれ【売】

  1. 〘 名詞 〙 売れること。売れゆき。
    1. [初出の実例]「おもひつきはよき細工なれども是は売(ウレ)の遠き物也」(出典:浮世草子・西鶴織留(1694)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「売」の読み・字形・画数・意味

売
常用漢字 7画

(旧字)賣
人名用漢字 15画

[字音] バイ・マイ
[字訓] うる

[説文解字]

[字形] 会意
旧字は賣に作り、その初形は出+買。〔説文〕六下に「物を出すなり」という。金文に贖()(しよく)の字があり、その従うところがおそらく賣の初文であろう。賣はもと贖求(しよくきゆう)・贖罪の意で交付する行為であったと考えられる。すなわち賠償をはらうということであった。〔周礼、地官、司市〕に「其の賣(ばいとく)(つぐない)の事を掌る」とみえる。のち全く交換的な経済行為をいい、〔周礼、天官、小宰〕に「賣買を聽(ゆる)すに質劑(しつざい)(契約書)を以てす」という。もと(しよく)声であったものが、売買という交換的な行為のなかで、賣(ばい)の声に移ったものであろう。〔玉〕に「或いは粥・鬻(いく)に作る」というのは、〔説文〕六下に「(ゐく)は(げん)なり」とあって、売の意。〔広雅、釈詁三〕に「賣はなり」とみえる。

[訓義]
1. うる、ひさぐ、あきなう。
2. あざむく、うらぎる。
3. あさむき、うる、ひろめる。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕賣 ウル・イソク 〔字鏡集〕賣 アキナフ・イソク・ウル

[声系]
賣はもとに作り、贖刑を示す字。賣の形声字に賣声の字はなく、いま賣を声符とするものは、すべて贖(しよく)・續(続)(ぞく)・牘(とく)・讀(読)(どく)の声である。賣買という声は、買に対する対待語としての声であろう。

[熟語]
売悪▶・売▶・売鬻▶・売▶・売恩▶・売価▶・売貨▶・売禍▶・売花▶・売我▶・売▶・売姦▶・売官▶・売眼▶・売貴▶・売技▶・売却▶・売客▶・売去▶・売空▶・売勁▶・売芸▶・売券▶・売交▶・売国▶・売獄▶・売婚▶・売才▶・売妻▶・売子▶・売死▶・売爵▶・売主▶・売春▶・売笑▶・売唱▶・売娼▶・売漿▶・売食▶・売身▶・売清▶・売舌▶・売租▶・売宅▶・売炭▶・売蛋▶・売痴▶・売糖▶・売▶・売婆▶・売腐▶・売侮▶・売文▶・売餠▶・売卜▶・売名▶・売約▶・売薬▶・売友▶・売誉▶・売庸▶・売耀▶・売力▶・売▶・売弄▶・売老▶
[下接語]
鬻売・売・貨売・貴売・競売・衒売・沽売・自売・商売・専売・賤売・即売・糶売・転売・買売・発売・販売・傭売

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の売の言及

【隅田川続俤】より

…盗まれたお家の重宝鯉魚(りぎよ)の一軸を捜し求めて,吉田家の若君松若は,許嫁の野分姫を置いて江戸へ下り,要助と名を変えて永楽屋の手代となる。姫は売(しのぶうり)に身をやつして若君を追ってくるが,要助は勘十郎の婿入りが決まっている娘お組と深い仲。また願人坊主の法界坊がお組に横恋慕。…

【双面】より

…常磐津節。通称《売(しのぶうり)》。本名題《両顔月姿絵(ふたおもてつきのすがたえ)》。…

※「売」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

菊の節供,九月節供,重九 (ちょうく) ともいう。五節供の一つ。旧暦9月9日の節供で,奈良時代より,宮中では天皇が紫宸殿に出御し,群臣に宴を賜わり詩歌文章をつくらせる菊花の宴が行われ,年中行事となった...

重陽の用語解説を読む