ぴしゃり(読み)ピシャリ

デジタル大辞泉 「ぴしゃり」の意味・読み・例文・類語

ぴしゃり

[副]
戸・障子などを勢いよく閉めきる音を表す語。「ふすまぴしゃりと閉める」
手の平などで強く打つ音を表す語。「横っ面ぴしゃりとひっぱたく」
水などがはね上がるさま。「車に泥水ぴしゃりとかけられる」
まったく受け入れないさま。容赦なく拒むさま。「要求ぴしゃりとはねつける」
少しの食い違いもなく合うさま。「ぴしゃりと言い当てる」
[類語](1丁とはっしばしっとぴしっとびしりぴしりびしびしぴしぴしばんばんびしっと/(4きっぱり断固断然毅然断じて頑として屹度きっとびしびし心を鬼にする容赦ようしゃない仮借かしゃくない手痛い手厳しい手ひどいこっぴどい辛辣しんらつ/(5ばっちり完璧完全万全十全完全無欠満点両全金甌きんおう無欠百パーセントパーフェクト全くまった文句なし

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ぴしゃり」の意味・読み・例文・類語

ぴしゃり

  1. 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
  2. 平たいものを強く打つ音や戸、障子などを手荒くしめる音などを表わす語。
    1. [初出の実例]「天窓(あたま)からぴしゃり」(出典滑稽本浮世風呂(1809‐13)前)
  3. 水けのあるもの、やわらかいものなどが、つぶれるさまを表わす語。
  4. 水、泥などがはねるさまを表わす語。
  5. 手きびしく、高びしゃに断わったり、言い切ったりするさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「はずみきって言ひかけたりしに、ピシャリと柔かに押へつけられ」(出典:内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙〉九)
  6. 瞬間的に、一分たがわずに決定するさま、ちょうどおさまるさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「其表情はぴしゃりと心のカメラへ焼き付いて仕舞った」(出典:草枕(1906)〈夏目漱石〉二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む