断然(読み)ダンゼン

デジタル大辞泉 「断然」の意味・読み・例文・類語

だん‐ぜん【断然】

[ト・タル][文][形動タリ]態度のきっぱりとしているさま。また、最後まで押しきって物事をやり遂げるさま。
政府はナゼ―たる政略を施されんのか」〈鉄腸・花間鶯〉
[副]
きっぱりと心を決めるさま。「私は断然反対だ」
(あとに打消しの語を伴って)決して。絶対に。「断然認めない」
ずばぬけて。なみはずれて。「断然彼がトップだ」
[類語]1潔い潔癖堂堂正正堂堂高潔潔白清純純潔廉直清廉廉潔貞潔きっぱり断固毅然断じて頑として屹度きっとびしびし心を鬼にする求めて奮って積極的自発的能動的意識的主体的意図的意欲的精力的自主的活動的好んで進取前向きわざわざわざと強いてたってことさら乗り気進んで我勝ち我先我も我も喜んで喜ぶしゃかりきしゃにむにどしどしアクティブアグレッシブポジティブ自ら手ずから直直じきじき直接直接的じか身を以てダイレクト故意作為作為的未必の故意あえてえいやっと我劣らじとわざとらしい止むに止まれぬ及ばずながら献身的強気強引押して努めて曲げて思い切ってるか反るか思う様思う存分存分思いのまま力一杯精一杯率先果敢惜しみない意気込む本腰本腰を入れる入れ込むひたむき/(3飛び切り格段段違い特別桁違い桁が違う桁外れぶっちぎり圧倒的絶対的世界的記録的記録破り

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精選版 日本国語大辞典 「断然」の意味・読み・例文・類語

だん‐ぜん【断然】

  1. [ 1 ] 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙 物事に対処したり意見を主張したりする時などに、態度をきっぱりとするさま。また、周囲の反対などをおしきってあえて行なうさま。決然。断乎
    1. [初出の実例]「然るに先君断然(ダンゼン)として諫に随ひ愛子を以て艱難の地に養はしむ」(出典報徳記(1856)七)
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙
    1. きっぱりと。決然と。
      1. [初出の実例]「若し此鉄軌を敷けば、公道を私占して、一人にて車の利を専にし、他の馬車屋を圧倒するとて、種種に苦情を言出したれども、市庁にて断然挙行せしに」(出典:米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一)
    2. ( 下に打消の語を伴って ) 決して。ぜったいに。
      1. [初出の実例]「断然惚れてゐないと云ふ返事だった」(出典:大阪の宿(1925‐26)〈水上滝太郎〉六)
    3. なみはずれて。ずばぬけて。
      1. [初出の実例]「バンクロフトの人気は、ダンゼン力強いのだ」(出典:まんだん読本(1932)みんな映画の影響だ〈古川緑波〉)

断然の語誌

( [ 二 ]について ) ( 1 )形容動詞用法副詞化したもの。
( 2 )は昭和六年(一九三一)頃から流行した用法。

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普及版 字通 「断然」の読み・字形・画数・意味

【断然】だんぜん

明確に。宋・洵〔欧陽内(脩)に上(たてまつ)る書〕孟子は、語にして盡く。~韓子)のは長江大河の如く、~執事(脩)のは紆餘(うよ)委備(ゐび)、~此の三は皆斷然自ら一家を爲すのなり。

字通「断」の項目を見る

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