デジタル大辞泉 「キャリア」の意味・読み・例文・類語
キャリア(career)
1 職業・技能上の経験。経歴。「
2 上級試験や一種試験に合格し、採用された国家公務員。「
[類語]公僕・公務員・役人・官吏・官員・吏員・国家公務員・地方公務員・武官・文官・事務官・公吏・官公吏・官僚・能吏・小役人・属官・属僚・税吏・獄吏・ノンキャリア
翻訳|carrier
一般的には個人の長期にわたる職業的経歴(職歴)を意味する。しかしもう少し狭く限定して,こうした職業上の地位移動の特定の型を指すこともある。たとえばキャリア組とか,キャリア・ウーマンといった表現がそれに当たる。キャリア組という言葉はもっぱら役人,それも主として国家公務員の世界で用いられてきた。戦前でいえば文官高等試験(高文,現在の国家公務員上級試験)に合格した者で,他の職員に比べて早い速度でより高い地位に昇進することを約束されている人びとを指す。そのため高級官僚とほとんど同義で用いられることもある。またキャリア・ウーマンという語は,その中途で職業生活から引退することのない,比較的高い職業的地位についている女性を指すのに用いられる。この新語の背景には,女性の高学歴化,〈家事からの解放〉など女性の職場進出を容易にしている生活環境の改善,女性自身のライフスタイルの変質,さらにサービス経済化の発達などの要因が働いている。このキャリアという言葉を用いることによって,日本の雇用慣行(管理)の特徴を描き出すこともできる。たとえば終身雇用慣行は労働者のキャリアが特定企業のうちに内部化されていることを意味するし,会社役員(取締役)に内部昇進型の生え抜き人事が多いことは大卒ホワイトカラーのキャリアが深く内部化されていることを指し示している。またホワイトカラーに典型的にみられる弾力的で頻繁な,ときに転勤を伴う配置転換,出向や応援などは,そのキャリアの広さとあわせてジェネラリスト型の人材育成という雇用慣行を意味している。
執筆者:稲上 毅
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