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パーソンズ Parsons, Sir Charles Algernon

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

パーソンズ
Parsons, Sir Charles Algernon

[生]1854.6.13. ロンドン
[没]1931.2.11. ジャマイカ,キングストン
イギリスの技術者天文学者 W.パーソンズの子。ケンブリッジ大学を卒業。エルスウィックのアームストロング製作所に入り (1877) ,1884年パーソンズ・タービン (軸流反動蒸気タービン) を発明。特許を取って,クラーク・チャップマン会社と提携したが,89年同社と分れて独立,ニューカッスルヒートンに工場を建設して,蒸気タービン,発電機その他の電気機器の製作を始めた。 91年復水器つきタービンを完成。 97年世界最初の蒸気タービン船『タービニア』号の試運転で,34.5ノットの高速を出し,舶用機関としてのタービンの地位を確立した。 98年ロイヤル・ソサエティ会員,1902年同協会ランフォード・メダル受賞。海洋技術者協会会長 (1905~06) ,イギリス科学振興協会会長 (19~20) 。 11年ナイトの称号を,27年メリット勲章を与えられた。

パーソンズ
Parsons, Robert

[生]1546.6.24. イギリス,ネザーストウィー
[没]1610.4.15. イタリア,ローマ
イギリスのイエズス会宣教師。Robert Personsとも記す。1575年オックスフォード大学を免職になり,ローマに赴いてイエズス会士になる。1580年エドマンド・キャンピオンとともにひそかに帰国し,布教に従事。翌 1581年キャンピオンが逮捕されたため大陸に逃れ,1588年から 9年間スペインに在住。その間イギリス人旧教徒のための神学校を各地に建てるとともに,スペイン王フェリペ2世に再度のイギリス侵寇をすすめ,エリザベス1世に対するたびたびの陰謀に関与した。

パーソンズ
Parsons, Talcott

[生]1902.12.13. コロラド,コロラドスプリングズ
[没]1979.5.8. ミュンヘン
アメリカの社会学者。アマースト・カレッジで生物学,経済学を学び,1924年卒業後ヨーロッパに留学。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスを経て,ハイデルベルク大学で M.ウェーバー,W.ゾンバルトの研究に専念。 27年帰国後ハーバード大学経済学講師,31年社会学講師に転じ,36年助教授,44~73年教授。前期の学説の中心は「行為の一般理論」と呼ばれ,後期にはこの一般理論を基礎として,社会体系の「構造・機能的分析」を展開し,多くの社会学者に影響を与えた。特にAGIL図式と呼ばれるシステム存続の機能的要件を定式化した分析図式は,社会体系を構造・機能的分析のために適用されたものとして,彼自身も家族,経済,社会,大学などの分析に用いたし,また多くの社会学者も好んでこの図式を応用している。パーソンズは学説研究者としても知られ,ウェーバーなどの英訳者である。主著『社会的行為の構造』 The Structure of Social Action (1937) ,『社会体系』 The Social System (51) ,『行為理論作業論文集』 Working Papers in the Theory of Action (53,R. F.ベールズ,E. A.シルズと共著) ,『核家族とこどもの社会化』 Family,Socialization and Interaction Process (54,ベールズらと共著) ,『経済と社会』 Economy and Society (56,N. J.スメルサーと共著) ,『社会構造とパーソナリティ』 Social Structure and Personality (64) ,『アメリカの大学』 The American University (71) 。

パーソンズ
Parsons

アメリカ合衆国,カンザス州南東部にある町。 1870年に設立された。ミズーリ,カンザス,テキサスの各州を結ぶ鉄道の分岐点として発達。第1次世界大戦中には人口1万 8000にも達したがその後衰退した。現在は,穀物家畜集散地である。人口1万 1924 (1990) 。

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百科事典マイペディアの解説

パーソンズ

英国の技術者。父は第3代ロス伯。1884年小型発電機を直接回転させる反動蒸気タービン(パーソンズ・タービン)の特許を得,1889年以後タービン工場を経営,タービニア号の建造成功などにより,舶用機関としての蒸気タービンの地位を確立した。

パーソンズ

米国の社会学者。ヨーロッパの社会学思想(特にM.ウェーバーの学説)を摂取しながら,行為の一般理論および社会体系論の樹立をめざし,その理説は構造機能主義と呼ばれた。
→関連項目エスノメソドロジーガーフィンケル業績主義マートンルーマン

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世界大百科事典 第2版の解説

パーソンズ【Charles Algernon Parsons】

1854‐1931
イギリスの技術者,企業家。父ウィリアムは第3代ロスRosse伯爵。ダブリンのトリニティ・カレッジ,ケンブリッジのセント・ジョンズ・カレッジを卒業後,民間企業の技術者として研修を積んだ。1884年クラーク・チャップマン会社の新設の電気部門の責任者となり,小型発電機を直接回転させる蒸気タービンを着想,同年に最初の特許を得るとともに試作品を製作した。89年C.A.パーソンズ会社を設立,92年には凝縮器のついた蒸気タービンを用い,従来の,蒸気機関からベルトで発電機を駆動する方式と効率上肩を並べるまでになった。

パーソンズ【Talcott Parsons】

1902‐79
アメリカの社会学者。第2次大戦後の世界の社会学界を一般理論の面でリードし,社会学の理論水準を飛躍的に高めた。 1902年コロラド州コロラド・スプリングズに生まれる。父は聖職者,英文学者でカレッジの学長も務めた人物であった。マサチューセッツ州アマースト大学を卒業後,ロンドン・スクール・オブ・エコノミックスおよびハイデルベルク大学に留学し,ハイデルベルク大学で27年に学位を得た。同年ハーバード大学経済学部講師となり,31年社会学講座の創設にともない社会学講師に転じ助教授,准教授を経て,44年教授となり,72年に名誉教授となるまで45年間ハーバード大学の教壇にあった。

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大辞林 第三版の解説

パーソンズ【Parsons】

〔Charles Algernon P.〕 (1854~1931) イギリスの技術者。反動式蒸気タービンや復水器付きタービンなどを発明。
〔Talcott P.〕 (1902~1979) アメリカの社会学者。構造機能分析を確立、行為の一般理論や社会システム論を展開した。著「社会的行為の構造」

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世界大百科事典内のパーソンズの言及

【蒸気タービン】より

…これに対して,蒸気タービンの実用化には,大きい遠心力に耐え複雑な形状をした羽根,あるいは高速回転体のつり合いや軸受などに関して材料の進歩と加工技術の発達を待たねばならなかった。 蒸気タービン実用化の道が開かれたのは19世紀の終りになってからであり,スウェーデンのド・ラバルCarl G.P.de Laval(1845‐1913)による単段の衝動タービンの製作(1883),イギリスのパーソンズCharles A.Parsons(1854‐1931)による多段の反動タービンの製作(1884)に始まる。とくに後者は,本質的な形式の変化もなく今日の大出力機に受け継がれている。…

【蒸気タービン】より

…これに対して,蒸気タービンの実用化には,大きい遠心力に耐え複雑な形状をした羽根,あるいは高速回転体のつり合いや軸受などに関して材料の進歩と加工技術の発達を待たねばならなかった。 蒸気タービン実用化の道が開かれたのは19世紀の終りになってからであり,スウェーデンのド・ラバルCarl G.P.de Laval(1845‐1913)による単段の衝動タービンの製作(1883),イギリスのパーソンズCharles A.Parsons(1854‐1931)による多段の反動タービンの製作(1884)に始まる。とくに後者は,本質的な形式の変化もなく今日の大出力機に受け継がれている。…

【タービニア号】より

…世界で初めての蒸気タービン船。1894年,実用蒸気タービン発明者の一人であるイギリスのC.A.パーソンズによって建造された。排水量44.5トン。…

【社会体系論】より

…アメリカの社会学者T.パーソンズの主著の一つ。1951年刊行。…

【社会発展】より

… 社会学では発展段階説としては上述のスペンサーやコントのほかに,テンニースの本質意志を結合原理とするゲマインシャフト→選択意志を結合原理とするゲゼルシャフト,デュルケームの同質的分業を結合原理とする環節的社会→異質的分業を結合原理とする有機的社会,などが知られている。また最近ではパーソンズなどによって〈環境への適応能力の増大〉という観点から,社会進化論の復興が試みられている。社会移動【山口 節郎】。…

【社会変動】より

…このような2極間の変動論と社会進化論とが結びつくと,社会が構造分化と統合を通じて変動するという見解が出てくる。分化と統合をくりかえして構造が複雑化していき,社会全体の適応力が増大していくとみる考え方は,社会学には古くからみられるが,近年の代表者はパーソンズである。以上のような諸学説は,成熟した産業社会に至る産業化および近代化に関心をもつものであった。…

【宗教社会学】より

… その後1920年代から40年代にかけて,宗教社会学は一時停滞していたが,第2次大戦後,アメリカで,従来の調査,統計を主とする研究の伝統に加えて,デュルケーム,ウェーバーの理論の摂取が盛んになった。T.パーソンズは,宗教行動を合理的行動とは別の次元で独立している非合理的行動の一つととらえたうえで,ウェーバーの行動の動機づけとなる宗教思想のとらえ方と,デュルケームの社会統合を果たす宗教の機能分析を接合しようとした。そして,社会変動において意味づける宗教の貢献度を高く評価し,近代社会における〈世俗化〉は,宗教の衰退ではなく,宗教が他の社会制度から分化し,より純粋になったものとしてとらえた。…

【ソシオ・エコノミックス】より

…経済過程を,独立のものとしてではなく,政治的,社会的そして文化的な過程との相互作用のもとにあるものとして扱う経済学。M.ウェーバーとT.パーソンズの著書名《経済と社会》からもうかがわれるように,こうした方向における経済研究はおもに社会学者によって構想されてきた。つまり,社会学的な観点を基礎にする経済学という意味で社会経済学socio‐economicsとよばれるのである。…

【病気】より

…それぞれの社会では,それぞれ内容や程度において病気の役割が異なっており,それが病気観を規定する。この病気の役割という概念を最初に提出したパーソンズは,アメリカ人の場合,上の三つに加えて,それらの役割の正当性を示すために病人は,医療専門家の指示にしたがい,できるだけ早く回復するよう努力する義務が求められているといい,さらにその背景として,資本主義社会における達成本位の社会構造をあげている。これに対して,ソビエト社会では,早く回復する義務が求められていないばかりか,完全回復まで援助されることを,むしろ権利として感じる傾向の強いこと,そして,これは社会主義社会における集団的目標を優先しようとする社会観に由来するといっている。…

※「パーソンズ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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