不完全燃焼(読み)フカンゼンネンショウ

デジタル大辞泉 「不完全燃焼」の意味・読み・例文・類語

ふかんぜん‐ねんしょう〔フクワンゼンネンセウ〕【不完全燃焼】

[名](スル)
可燃物が、酸素不足のまま燃焼すること。有毒な一酸化炭素などを生じる。
(比喩的に)力を完全に出しきれないこと。思うような成果の得られないこと。「試合不完全燃焼に終わった」
[類語](1燃える焼ける燃え盛る燃え広がる燃え上がる燃え立つ燃す燃やす焚くくべるいぶすいぶる燻ぶる煙る火達磨燃焼完全燃焼/(2不服不平不満不満足不足鬱憤うっぷん物足りないあっけないあえない飽き足りない食い足りない意に満たない期待外れ当て外れ不本意いら立ちいらつくいら立つ今一いまいち今一つもう一つフラストレーションクレーム鬱積うっせき不承知心外愚痴繰り言ぐずぐず難色難色を示す首を振る首を横に振る首をひねるかぶりを振る如何なものか口を尖らす

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精選版 日本国語大辞典 「不完全燃焼」の意味・読み・例文・類語

ふかんぜん‐ねんしょうフクヮンゼンネンセウ【不完全燃焼】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 酸素の供給が不完全な状態の燃焼。一酸化炭素などを生ずる。
  3. ( 比喩的に ) 燃え切らないでくすぶること。思いや力などを出し切れないこと。
    1. [初出の実例]「狂気じみた不完全燃焼をはじめるのだ」(出典:他人の顔(1964)〈安部公房〉灰色のノートを逆さに使って、〈略〉自分だけのための記録)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「不完全燃焼」の意味・わかりやすい解説

不完全燃焼
ふかんぜんねんしょう
incomplete combustion

ガスの燃焼には十分な酸素と一定温度が必要であるが,これらの条件が満足できず,酸化反応 (燃焼) が最後まで完結しないで反応途中の中間生成物 (一酸化炭素など) が発生している状態をいう。一酸化炭素は強い毒性をもつ物質で,中毒事故などを招くことになるので注意が肝要である。原因として次のことが考えられる。 (1) 空気との接触混合不十分,(2) ガス量が過大,(3) 廃ガス排出が不良,(4) 炎が低温度のものに触れて温度が下げられている。

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