デジタル大辞泉 「世の中」の意味・読み・例文・類語
よ‐の‐なか【世の中】
2 世間の人々の間。また、社会の人間関係。「
「親も友達もないんです。つまり―がないんですね」〈漱石・明暗〉
3 世間のならい。
「病気が出るほど嫌な人でも、―にゃ勝たれないから」〈鏡花・化銀杏〉
4 当世。その時分。
「入道殿をはじめ参らせて―におはしある人、参らぬはなかりけり」〈古本説話集・下〉
5 統治者の在任期間。
「―かはりて後、よろづ物うくおぼされ」〈源・葵〉
6 世間的な人望。
「父殿うせ給ひにしかば、―おとろへなどして」〈大鏡・兼通〉
7 男女の関係。男女間の情愛。
「歌はよまざりけれど、―を思ひ知りたりけり」〈伊勢・一〇二〉
8 人の一生。寿命。
「―の今日か明日かに覚え侍りし程に」〈源・柏木〉
9 外界のようす。あたりの自然。
「秋待ちつけて、―すこし涼しくなりては」〈源・御法〉
10 作物のできばえ。
「播磨路の―が悪うて」〈浮・織留・五〉
[類語]世間・世・社会・世界・巷間・世上・人中・天下・浮き世