乗込む(読み)ノリコム

デジタル大辞泉 「乗込む」の意味・読み・例文・類語

のり‐こ・む【乗(り)込む】

[動マ五(四)]
乗り物に乗ってその中へはいる。「車で現地に―・む」
乗客乗員が乗り物の中へはいる。「通勤の客がいっせいに電車に―・む」
敵の領分などに、勇んで入り込む。「大挙して談判に―・む」
[類語]踏み込む立ち入る押し入る駆け込む走り込む押し込む繰り込む上がり込む舞い込む足を踏み入れる侵入乱入侵す侵害侵略進入入り込む潜り込む忍び込む忍び入る紛れ込む割り込む分け入る潜入浸入闖入ちんにゅう流入深入り侵寇侵犯突入侵攻切り込む

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「乗込む」の意味・読み・例文・類語

のり‐こ・む【乗込】

  1. 〘 自動詞 マ行五(四) 〙
  2. 乗物に乗ったまま中にはいり込む。乗り入れる。
    1. [初出の実例]「侍百人許の中へ唯一騎乗(ノリ)こみ」(出典甲陽軍鑑(17C初)品一五)
  3. 乗物の中へはいり込む。
    1. [初出の実例]「元乗り込みし場所切手にて分りしゆゑ」(出典:西洋道中膝栗毛(1874‐76)〈総生寛〉一四)
  4. 大勢の者が乗る。また、一団の者がある場所へ繰り込む。
  5. 勢いよくはいり込む。意を決して進み入る。
    1. [初出の実例]「只一人南京の城に乗込」(出典:浄瑠璃・国性爺合戦(1715)五)
    2. 「思を新にして勇ましく、清華山へ乗込(ノリコ)み給へ」(出典:宝の山(1891)〈川上眉山〉四)
  6. 特に役者や興行人の一座が、興行地に繰り込む。
    1. [初出の実例]「下りは夕(ゆふべ)のり込(コ)んだが、明後日あたり出るさうだ」(出典:滑稽本・戯場粋言幕の外(1806)下)
  7. 仲裁にはいる。
    1. [初出の実例]「もやひの舟の解かげん、〈略〉もつれし中へ乗込(ノリコム)も、商売がらの親父役」(出典:人情本・春色梅児誉美(1832‐33)後)
  8. 気持が大いにその方へ向く。気乗りする。
    1. [初出の実例]「阿母(おっか)さんは頻りと其話に乗込んで居るが」(出典:落語成田小僧(下の巻)(1890)〈三代目三遊亭円遊〉)

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