押込む(読み)オシコム

デジタル大辞泉 「押込む」の意味・読み・例文・類語

おし‐こ・む【押(し)込む】

[動マ五(四)]
押して中へ入れる。無理に入れる。詰め込む。「本をかばんに―・む」
無理に入り込む。押しかける。
「いきなり細君が―・んで来た」〈秋声・爛〉
強盗に入る。「二人組が―・む」
[動マ下二]おしこめる」の文語形
[類語]1詰める詰め込む押し込める突っ込む閉じ込める/(2立ち入る踏み込む乗り込む押し入る駆け込む走り込む繰り込む上がり込む舞い込む足を踏み入れる侵入乱入侵す侵害侵略進入入り込む潜り込む忍び込む忍び入る紛れ込む割り込む分け入る潜入浸入闖入ちんにゅう流入深入り侵寇侵犯突入侵攻切り込む

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「押込む」の意味・読み・例文・類語

おし‐こ・む【押込・押籠】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 マ行五(四) 〙
    1. 大勢の者が狭い所にむりにはいりこむ。ぎゅうづめになる。びっしりつまる。
      1. [初出の実例]「公達おしこみ入れて、御文を奉り給へば」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲下)
    2. 人の所に当人意向を無視して文句を言いになど、むりやりはいりこむ。おしいる。おしかける。侵入する。
      1. [初出の実例]「今夜横丁の大黒屋へ押込(オシコム)(はづ)じゃ」(出典咄本・くだ巻(1777)盗人)
      2. 「いきなり細君が押込んで来た」(出典:爛(1913)〈徳田秋声〉一七)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 マ行五(四) 〙
    1. (物を)押し付けて入れる。狭い所にむりに入れる。〔名語記(1275)〕
      1. [初出の実例]「穢(よごれ)たらその儘に葛籠(つづら)の隅へおし込(コン)で」(出典:滑稽本浮世風呂(1809‐13)三)
    2. 狭い所に入れて自由に外出させないようにする。監禁する。とじこめる。
      1. [初出の実例]「両人共に蔵へ押籠(オシコ)うで出(で)うと存る」(出典:虎寛本狂言・樋の酒(室町末‐近世初))
  3. [ 3 ] 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙おしこめる(押込)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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