( 1 )語源についてはいまだ確定的なものはない。「万葉集」の表記に始まって平安朝の古辞書における訓、中世のキリシタン資料の表記はすべてアタと清音であり、江戸中期の文献あたりでは、いまだ清音表記が主流である。二葉亭四迷の「浮雲」を始め近代の作品ではアダと濁音化しているので、江戸後期から明治にかけて濁音化が進んだとみられる。
( 2 )類義の「かたき」は善悪にかかわらず自分の相手となるものであり、「あた」は自分に害を加えるものであって、もともと用法の明確な区別があった。


〕に「
侯の好逑」の句がある。〔詩、大雅、皇矣〕「爾(なんぢ)を仇方に詢(はか)れ」の〔箋〕に「怨
を仇と曰ふ」とみえる。好逑は嘉
、仇は怨
をいう字。仇は
(き)と関係があり、
は〔説文〕七下に「姦なり。外なるを盜と爲し、
なるを
と爲す」という。
は
中で呪力のある九(虫)を用いて蠱術(こじゆつ)をなす意。その蠱術の対象とされるものが仇であろう。
に仇、嘉
に逑を用いる。
▶・仇匹▶・仇剽▶・仇誣▶・仇方▶・仇邦▶・仇矛▶・仇虜▶
仇・報仇・両仇・老仇出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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