(読み)ソウ

デジタル大辞泉 「双」の意味・読み・例文・類語

そう【双〔雙〕】[漢字項目]

常用漢字] [音]ソウ(サウ)(漢) [訓]ふた ならぶ
ソウ
ふたつペア。「双肩双璧そうへき双方双翼双生児
二つならぶ。「無双
〈ふた〉「双子双葉
難読双六すごろく

そう〔サウ〕【双】

[名]二つで一組みとなるものの、両方。ふたつ。「の肩」
[接尾]助数詞一対のものを数えるのに用いる。「屏風びょうぶ

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精選版 日本国語大辞典 「双」の意味・読み・例文・類語

そうサウ【双】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 相対するものが二つそろっていること。そろい。一対。二つ。
      1. [初出の実例]「怒の面色血ばしるまで、双(サウ)の眼を見開きて」(出典:人情本・貞操婦女八賢誌(1834‐48頃)六)
    2. そうじょう(双調)」の略。
      1. [初出の実例]「然(しか)れば時の調子と者、四季に分ち、又夜昼十二時に、各々そう・黄(わう)・一越(こつ)・平・盤の、その時々にあたれり」(出典:花鏡(1424)舞声為根)
  2. [ 2 ] 〘 接尾語 〙
    1. 一対になっている物を数えるのに用いる。
      1. [初出の実例]「依殿下仰、調進斎院童女扇一双」(出典:中右記‐寛治八年(1094)四月一二日)
      2. 「盛りなる紅梅の枝に、鳥一双を添へて」(出典:徒然草(1331頃)六六)
      3. [その他の文献]〔史記‐項羽本紀〕
    2. 二人で行なう物事の組数を数えるのに用いる。
      1. [初出の実例]「盃酌の後、囲碁ありけり。権右中弁朝隆朝臣〈略〉能忠等、二双つかうまつりける」(出典:古今著聞集(1254)一二)

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普及版 字通 「双」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 4画

(旧字)雙
18画

[字音] ソウ(サウ)
[字訓] ならぶ・ふたつ

[説文解字]

[字形] 会意
旧字は雙に作り、(しゅう)を持つ形。(又)(ゆう)は手。〔説文〕四上に「隹(とり)二枚なり」とあり、二物にして一対となるものをいう。一隹をとる字は隻。双は双手・双闕(そうけつ)のように用い、並ぶものがないことを「国士無双」のようにいう。

[訓義]
1. ならぶ、つがい、そろい。
2. ふたつ、ならぶ、そろう。
3. たぐい、なかま。

[古辞書の訓]
名義抄〕雙 ナラブ・フタリ・フタツ・ツカフ・アフ・ヲトロフ 〔立〕雙 ナラブ・アフ・フタツ・ツガヒ・ツガフ・ヲドロク

[部首]
部首。雙・讎はに従う。は二隹相対する形で、讎はおそらくその鳥占(とりうら)によって獄訟のことを決する意であろう。は卜占に関係のあることと思われる。

[声系]
〔説文〕十下(しよう)を収め、「懼るるなり」と訓し、雙の省声とする。その字はまた悚(しょう)・聳(しょう)に作り、遑遽(こうきょ)の意がある。

[熟語]
双燕双蛾・双角・双関・双・双環双鬟・双眼・双脚・双魚双翹・双闕双鉤双勾・双行双翅・双日・双手・双袖双書・双・双親・双数・双声双棲・双生双尖・双扇・双線・双全・双層双涕・双瞳・双飛・双扉・双美・双表双鬢・双舞双璧双眸・双目・双葉双靨・双翼双鯉・双六・双立・双林・双輪・双涙
[下接語]
一双・少双・畳双・成双・隻双・飛双・無双

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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