口重(読み)クチオモ

デジタル大辞泉 「口重」の意味・読み・例文・類語

くち‐おも【口重】

[名・形動]
ゆっくりと話すこと。また、そのさま。「口重真相を語る」⇔口軽くちがる
軽々しくものを言わないこと。また、そのさま。⇔口軽くちがる
[類語]舌たるい舌もつれ舌もじり小舌たるい口下手訥弁とつとつ舌足らず口籠る話し下手口不調法むっつり黙る黙りこくる沈黙押し黙る黙する黙り込む無言黙黙だんまり箝口かんこう緘黙かんもく無口寡黙寡言黙秘うんともすんともノーコメント口を閉ざす口を閉じる口を結ぶ口をつぐむ口を塞ぐ口を封じる口が重いおくびにも出さないむすっと黙過もっか完全黙秘口重い黙止暗黙言い渋る言い兼ねる言い淀む言わず語らず口が堅い言葉を言を左右にする口を濁す言葉を濁す

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「口重」の意味・読み・例文・類語

くち‐おも・い【口重】

〘形口〙 くちおも・し 〘形ク〙
① 口のきき方がゆっくりしている。
名語記(1275)九「又くちをもし、くちをそし等也」
② 軽々しくものを言わない。
徒然草(1331頃)七九「必ず口おもく、問はぬ限りは言はぬこそいみじけれ」
③ 言うのがはばかられるさまである。言いにくい。
源氏(1001‐14頃)手習「『さなむありし』など、明かし給はん事は、猶、くちをもき心地して」
くちおも‐げ
〘形動〙
くちおも‐さ
〘名〙

くち‐おもた・し【口重】

※浄瑠璃・平仮名盛衰記(1739)三「何がなお慰と思へども、口おもたき我々では埒明ぬ」
くちおもた‐げ
〘形動〙
くちおもた‐さ
〘名〙

くち‐おも【口重】

〘名〙 (形動) 口の重いこと。また、そのさま。〔文明本節用集(室町中)〕
※虎明本狂言・三人片輪(室町末‐近世初)「そうじてわれらはくちおもにてこうぢゃうで、申事がならぬ」

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