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臨検 りんけんvisitation

翻訳|visitation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

臨検
りんけん
visitation

国際法上,外国の船舶,航空機またはその載貨を捕獲するためにその船舶備付書類を検査すること。通常,戦時において本国軍艦によって護送される場合は検は免除されるが,交戦国軍艦の請求があれば護送軍艦は知りうる一切の事実を通知する義務がある。臨検,捜索によって捕獲の理由がないことが確定したときは,備付書類にこれを記入して釈放しなければならない。臨検,捜索に強力に抵抗する船舶は捕獲,没収される。捕獲の理由があるときは,審検港に引致し,捕獲審検所の審検に付する。平時の場合でも,海賊,条約に基づく取締りなどのために行われることがある。

臨検
りんけん
visitation

行政法上の措置で,租税法上の犯則行為の調査のため収税官吏や税関職員が裁判所令状に基づいて行う強制捜査 (国税犯則取締法2など) ,あるいは行政法規の遵守について,特定の事業場,建物などの実地の検査,監視 (労働基準法 101,食品衛生法 17など) などがこれに該当する。

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デジタル大辞泉の解説

りん‐けん【臨検】

[名](スル)
その場に臨んで検査すること。
「火災の起こる毎に…足軽数十人を随えて―した」〈鴎外渋江抽斎
行政機関の職員が、行政法規の実施を監視するため、営業所・倉庫・工場などに立ち入ること。立ち入り。
租税犯則事件の調査のため、収税官吏が現場に立ち入ること。
国際法上、船舶を拿捕(だほ)する際、その理由の有無を確かめるために船舶の書類を検査すること。

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世界大百科事典 第2版の解説

りんけん【臨検】


[行政法上の臨検]
 行政法規において臨検と称せられるものは,その性質上つぎの二つに分けられる。(1)収税官吏や税関職員が犯則事件を調査する場合の臨検(国税犯則取締法2条以下,関税法121条,123条以下),および,入国警備官が退去強制の手続として違反調査をする場合の臨検(〈出入国管理及び難民認定法〉31,33条)。これは,刑事責任の追及と関連を有する行政上の即時強制であり,裁判官の許可を得て行われる。

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大辞林 第三版の解説

りんけん【臨検】

( 名 ) スル
その場にのぞんで調べること。 「屍体を-した医者は/飇風 潤一郎
立ち入り検査 」に同じ。
収税官吏・入国警備官などが犯則や違反の調査のため、必要な場所に立ち入り強制的に検査を行うこと。
船舶や航空機が条約違反行為を行なっていないかどうかを調べるために、軍艦等がこれを停船させて船舶書類を検査し、場合によっては船内を捜索すること。海賊等の取締り・海上捕獲などの際に行われる手続の一つ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

臨検
りんけん
visitation

船舶またはその乗員、乗客に違反行為があると疑われる場合に、軍艦その他の公の船舶が臨検士官およびその補助員を嫌疑船舶に派遣、乗船させ、その船舶の船舶書類(船舶国籍証書、船舶検査証書、堪航・安全証明書、航海日誌、乗員名簿など)、乗客名簿、積荷目録などを点検調査し、違反行為の有無を確かめることをいう。書類を検閲したあともなお嫌疑があるときは、船内においてさらに乗員、乗客、積荷等の検査を行うことができる。後者を広義で臨検に含める場合と、臨検・捜索として、別個の行為と解する場合とがある。平時、公海において外国商船と遭遇した軍艦がその商船の臨検をなしうるのは、その商船が、(1)海賊行為を行っていること、(2)奴隷取引に従事していること、(3)外国の旗を掲げまたはその船舶の旗を示すことを拒否したが、実際にはその軍艦と同一の国籍と疑われること、の十分な根拠が必要である。
 領海、接続水域、排他的漁業水域、経済水域内においては、沿岸国の公船は、当該水域において外国船舶が従うべき沿岸国の法令に違反したと疑われる場合、臨検しうる。戦時においては、中立国船舶が封鎖侵破を行い、または、戦時禁制品の輸送または軍事的幇助(ほうじょ)を行っている疑いがある場合に、交戦国は、その船舶を停船させ、臨検することができる。もっとも、それは、公海または交戦国領海内に限り、中立国領海での臨検は許されない。
 臨検に応じない場合は、空砲発射、船首前方への実弾発射、さらに応じない場合は檣(マスト)などへの船体砲撃などの実力行使により強制し、嫌疑十分と認めれば、拿捕(だほ)して軍艦の本国港に引致し、審検のうえ捕獲する。臨検のうえ嫌疑が晴れたときは、その旨船舶日誌に記入して釈放する。臨検は、軍用航空機により、また航空機に対しても行われる。
 なお、臨検は、最近の行政法学上では立入検査とよばれ、講学上は行政調査ないし即時強制として説明される。[宮崎繁樹]

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