(読み)コイ

デジタル大辞泉 「恋」の意味・読み・例文・類語

こい〔こひ〕【恋】

特定の人に強くひかれること。また、切ないまでに深く思いを寄せること。恋愛。「に落ちる」「に破れる」
土地・植物・季節などに思いを寄せること。
「明日香川川淀さらず立つ霧の思ひ過ぐべき―にあらなくに」〈・三二五〉
[補説]書名別項。→
[類語](1恋愛愛恋あいれん恋情れんじょう恋慕れんぼ思慕しぼ眷恋けんれん色恋いろこい慕情ぼじょう恋心初恋狂恋悲恋片恋片思い岡惚れ横恋慕失恋ラブアムールアモーレロマンス

れん【恋〔戀〕】[漢字項目]

常用漢字] [音]レン(呉)(漢) [訓]こう こい こいしい
〈レン〉
対象に強く引かれる。思いこがれる。「恋着恋慕恋恋愛恋
男女の愛。「恋愛恋歌恋情失恋邪恋悲恋
こいごい)〉「恋心恋人恋文色恋片恋妻恋初恋

こい【恋】[書名]

小池真理子恋愛小説。学園紛争の時代を背景に、3人の男女の倒錯した愛の世界を描く。平成7年(1995)発表。同年、第114回直木賞受賞

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精選版 日本国語大辞典 「恋」の意味・読み・例文・類語

こいこひ【恋】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「こう(恋)」の連用形の名詞化 )
  2. 人、土地、植物、季節などを思い慕うこと。めでいつくしむこと。
    1. [初出の実例]「明日香河川淀去らず立つ霧の思ひ過ぐべき孤悲(コヒ)にあらなくに」(出典:万葉集(8C後)三・三二五)
    2. 「をさなき程に恋やすらむ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若紫)
  3. 異性(時には同性)に特別の愛情を感じて思い慕うこと。恋すること。恋愛。恋慕。
    1. [初出の実例]「既に故(ふる)き恋の積れる疹(やまひ)を釈(と)き」(出典:常陸風土記(717‐724頃)香島)
    2. 「我が恋はまきの下葉にもる時雨ぬるとも袖の色に出でめや〈後鳥羽院〉」(出典:新古今和歌集(1205)恋一・一〇二九)
    3. 「まつ宵はふけ行鐘をかなしび、あふ夜は別のとりをうらむ、恋ほどの重荷あらじ、あらくるしや」(出典:歌謡・閑吟集(1518))
  4. 和歌連歌俳諧などで恋愛を題材とした作品。また、その部立(ぶだて)
    1. [初出の実例]「一、句数 春・秋・恋 以上五句」(出典:連理秘抄(1349))
  5. 愛人情婦
    1. [初出の実例]「其れをば思はで我が情婦(コヒ)の上ばかりを思ひつづけ」(出典:にごりえ(1895)〈樋口一葉〉七)

恋の語誌

( 1 )上代では、のように、対象に幅があったが、中古以降は、のように、もっぱら恋愛の感情を表わすようになった。
( 2 )歌語としての性格が強かったためか、中古の散文にはあまり見られない。


こうこふし【恋】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙 ( 「こひし(恋)」の上代東国方言 ) =こいしい(恋)
    1. [初出の実例]「うべ子なは吾(わぬ)に恋ふなも立(た)と月(つく)の流(ぬが)なへ行けば故布思可流(コフシカル)なも」(出典:万葉集(8C後)一四・三四七六)

こおこほし【恋】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙 ( 「こひし(恋)」の古形 ) =こいしい(恋)
    1. [初出の実例]「君が目(め)の姑裒之枳(コホシキ)からに泊(は)てて居てかくや恋ひむも君が目を欲(ほ)り」(出典:日本書紀(720)斉明七年一〇月・歌謡)

くふし【恋】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙 「こほし(恋)」の上代東国方言。恋しい。慕わしい。
    1. [初出の実例]「吾妹子(わぎめこ)と二人わが見しうち寄(え)する駿河の嶺らは苦不志久(クフシク)めあるか」(出典:万葉集(8C後)二〇・四三四五)

こいこひし【恋】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙こいしい(恋)

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デジタル大辞泉プラス 「恋」の解説

日本のポピュラー音楽。歌はシンガーソングライターで俳優の星野源。2016年発売。TBS系で放送され星野自身が出演したドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の主題歌。ドラマとともにヒットし、同年ビルボードJAPAN年間HOT100、翌年オリコンミュージックストア年間ダウンロードランキングで共に1位を記録。2017年、第31回日本ゴールドディスク大賞ソング・オブ・ザ・イヤー・バイ・ダウンロード(邦楽部門)受賞。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「恋」の解説


ことばのいと そのしたごころ

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
作者
奈川七五三助(1代) ほか
初演
寛政7.2(大坂・中山座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

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