恋恋(読み)レンレン

デジタル大辞泉 「恋恋」の意味・読み・例文・類語

れん‐れん【恋恋】

[名](スル)思いきれずに執着すること。
「徒に永く政柄を握るに―し」〈東海散士佳人之奇遇
[ト・タル][文][形動タリ]
恋い慕って思いきれないさま。
「大丈夫は区々くく一婦人に―たるべからず」〈魯庵社会百面相
執着して未練がましいさま。「役職恋恋とする」
[類語]未練がましい名残惜しい惜しいもったいないあたら残念残り惜しい残り多い口惜しい惜しむ心残り物惜しみ未練愛惜痛惜後ろ髪後を引く去り難いしつこい執念深いねちっこいねついねちねち悪あがきうじうじうだうだいじいじぐじぐじもじもじ因循断腸の思い負け惜しみこだわる尾を引く執拗惜しげ思い残すたゆたう思い迷う忍びない

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精選版 日本国語大辞典 「恋恋」の意味・読み・例文・類語

れん‐れん【恋恋】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動タリ )
  2. 恋い慕う情の切なこと。また、そのさま。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「はからずも恋々(レンレン)の情をおこし」(出典人情本・英対暖語(1838)初)
    2. [その他の文献]〔史記‐范雎伝〕
  3. ( ━する ) 心がひかれること。思い切りが悪くて、未練がましいこと。執着すること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「恋々として柳遠のく舟路哉〈几董〉 離々として又蝶を待艸〈蕪村〉」(出典:俳諧・此ほとり(1773)一夜四唫の巻)
    2. 「徒に永く政柄を握るに恋恋し」(出典:佳人之奇遇(1885‐97)〈東海散士〉一〇)

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普及版 字通 「恋恋」の読み・字形・画数・意味

【恋恋】れんれん

懐かしがるさま。〔史記伝〕曰く、汝(須賈)の罪、三るのみ。~然れどもの死すること無きを得たる以(ゆゑん)のは、袍(ていはう)(どてら。須賈がの貧を哀れんで与えたことがある)戀戀として、故人るを以てなり。

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