(読み)ショウ

デジタル大辞泉 「承」の意味・読み・例文・類語

しょう【承】[漢字項目]

[音]ショウ(漢) [訓]うけたまわる うける
学習漢字]6年
前のものを受け継ぐ。「承句承継承前継承口承相承伝承
相手意向を受け入れる。「承諾承知承認承服拝承了承不承不承ふしょうぶしょう
[名のり]うけ・こと・すけ・つぎ・つぐ・よし

しょう【承】

漢詩の絶句で、承句。「起転結」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「承」の意味・読み・例文・類語

うけ‐たまわり‥たまはり【承】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「うけたまわる(承)」の連用形の名詞化 )
  2. ( 「うけたまわること」「命令を受けたこと」の意から ) 特に、「承り行なう」「奉行する」の意で、主君や上司の命を受け、それを執行すること。また、その人。執達状の執達人の名の下に「奉」の字を書くのはこれである。
    1. [初出の実例]「院宣にて、摂政殿の承りにて侍ふ」(出典:讚岐典侍(1108頃)下)
    2. 「大殿は守殿の御承にて、昨日の暁きられさせ給ひ候ひき」(出典:保元物語(1220頃か)下)
  3. ( 「支払いは自分が承っている」の意で ) 他人の分まで支払いを負担すること。自分の負担で他人を遊ばせること。
    1. [初出の実例]「その花代、雑用(ざふよう)芸子、みんなわしが承(ウケタマハ)り」(出典:歌舞伎・絵本合法衢(1810)五幕)

承の補助注記

室町時代には「うけたまうり」の形もあり、「ロドリゲス日本大文典」には「タレガ vqetamǒride(ウケタマウリデ) ゴザルゾ」の例がある。


しょう【承】

  1. 〘 名詞 〙 漢詩の絶句における「起承転結」の一つ。承句。
    1. [初出の実例]「第二句を承(シャウ)と云、起句を承けて意義を足すなり」(出典:授業編(1783)七)
    2. [その他の文献]〔楊載‐詩法家数〕

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普及版 字通 「承」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

[字音] ショウ
[字訓] ささげる・うける・うけたまわる

[説文解字]
[金文]

[字形] 会意
卩(せつ)+(きょう)。卩は人の坐する形。は左右の手。左右の手で人を奉ずる形。〔説文〕十二上に「奉ずるなり。受くるなり」とあり、尊者の命を受けることをいう。また承継の意がある。字の要素は丞と同じく、丞は両手で引きあげる形で、「拯(すく)う」動作をいう。

[訓義]
1. うける、ささげる、人をささげ上げる。
2. うけたまわる、上意をうける、あおぎうける、したがう。
3. うけつぐ、つたえる。
4. 丞と通じ、たすける。

[古辞書の訓]
名義抄〕承 ウク・ウケタマハル・ツカマツル・テヅカラ・ツカフマツル・タスク・ツガシム・ヒキヰル・ササグ・サクル

[語系]
承・丞zjingは同声。下よりして奉ずるを承といい、上よりして拯うを丞という。

[熟語]
承意・承委・承引・承飲・承運・承衛・承悦・承応・承恩承賀・承学承歓・承顔・承含・承休・承共・承教・承業・承訓・承継・承候・承旨・承志承祀承嗣・承事・承守・承受承襲・承従・承順・承緒・承序・承招・承塵・承制・承正・承接・承前・承禅・承沢・承知・承値・承・承・承聴・承伝・承統・承当承鐙・承認承弼承稟・承風・承服・承平承敝承弊・承弁・承保承輔・承奉承乏・承命・承落承攬承霤・承流・承領・承露
[下接語]
意承・遠承・恩承・嘉承・恭承・欣承・欽承・敬承・継承・口承・承・師承・順承・親承・相承・託承・聴承・伝承・拝承・丕承・奉承・了承・領承・諒承

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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