( 1 )成立については、動詞コトワル(断)の連用形の名詞化とするのが一般であるが、「万葉集」や「竹取物語」などの中古前期の和文資料には、動詞コトワルの例が見られず、中古中期の「源氏物語」などでも名詞、形容動詞の例に比べ、動詞の例はごくわずかであるところから、名詞コトワリが先に成立したとする説もある。
( 2 )[ 二 ]⑤の形容動詞的用法は、平安時代の物語類に多く見られ、話者が是非を言うときの決まり文句として「げにいとことわりなり」「ことわりなりや」などの形で使われることが多い。
敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...