(読み)ス

デジタル大辞泉の解説

す【×簾】

すだれ
「男いたくめでて―のもとに歩み来て」〈帚木

す‐だれ【×簾】

《「簀垂(すだ)れ」の意》細く割った竹やアシなどを横に並べ、糸で編み連ねたもの。部屋の隔て日よけ目隠しなどに掛けて垂らす。す。 夏》「二つ吊(つ)りし―の透間花柘榴(ざくろ)/虚子
せいろうなどの底に敷いたり、海苔巻(のりま)きなどの巻き物料理に使う簀。

れん【×簾】

すだれ。
「酒を買い、―を巻き、月を邀(むか)えて酔い」〈紅葉金色夜叉

れん【簾】[漢字項目]

人名用漢字] [音]レン(呉)(漢) [訓]すだれ す
〈レン〉
すだれ。「簾中御簾(ぎょれん)玉簾如簾鋤簾(じょれん)水簾垂簾疎簾竹簾
たれているもの。「馬簾
〈すだれ〉「玉簾縄簾
[難読]暖簾(のれん)御簾(みす)

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百科事典マイペディアの解説

簾【すだれ】

細い茎の竹やヨシ(葦)などをすき間をあけて並べ編んだもの。室内の仕切りや日よけなどに用いる。通風性がよく,外から内部が見えないという効用もあり,扱いもかんたんで安価な屏障具として広く用いられた。この名称は《万葉集》にみえ,日本で古くから使われていた。すだれは一般には縁(へり)がつかないが,縁つきの高級品は御簾(みす)という。
→関連項目スズタケ

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日本文化いろは事典の解説

簾は、日差しを避けつつ風を通すという、一石二鳥の便利な道具です。現在でも和風住宅では主に窓の外に外掛け用として使われています。歴史のある住宅 や、川に面した住宅に簾がかかっているのを見ると、とても風流に感じるものです。近年のアジアンブームや、癒しブームにより、本来の目的ではありませんが インテリアとしても人気があります。

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大辞林 第三版の解説

す【簾】

すだれ。みす。 「はしの-まきあげて/蜻蛉

すだれ【簾】

〔簀垂れの意〕
細い葦あしや細く割った竹を、糸で編み連ねて垂らすもの。日よけ・目かくしとして使う。 [季] 夏。 《 ありなしの-の風を顧みし /虚子 》

れん【簾】

すだれ。

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家とインテリアの用語がわかる辞典の解説

すだれ【簾】

細く割った竹や細い葦(あし)などを並べ、糸で編んだもの。住宅などの開口部に吊り下げて用いる。風を通しながら日よけや目隠しとして機能する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


すだれ

この名は「簀垂(すだ)れ」からおこったとみる説と、住むところの巣(す)の出入口に垂れ下げて風雨湿気を避けたのでという説がある。細い茎の葦(あし)や竹を細かく割ってつくった「ひご」を簀のように糸で編んでつくった屏障(へいしょう)具。外部から見えないよう、また強い外光よけや室内の仕切りに用いるが、通風性がよく、涼しい気分になるので、普通夏季に戸口や窓などに掛ける。巻き上げたとき、鉤(こ)という金物に掛けて下がらないようにし、鉤に丸緒の総(ふさ)を下げる。この名称は古く『万葉集』にみえるが、細い茎の葦を材料とした伊予(いよ)簾は平安時代に出現する。御簾(みす)は竹のひごを編み、周囲の縁を萌黄(もえぎ)地に黒の(かもん)を染めた絹で巡らし、上部の縁は帽額(もこう)といって、やや幅広い。身分のある人の住居の、簀子(すのこ)と庇(ひさし)の間との境、あるいは庇と母屋(おもや)との境を仕切るため、一間ずつの長押(なげし)の下端に掛け連ねた。現在もっぱら宮殿や神殿に使うことが多い。変形なものに縄簾があるが、近世初期の風俗画にみえる。[郷家忠臣]

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精選版 日本国語大辞典の解説

す‐だれ【簾】

[1] 〘名〙
① (「簀垂(すだれ)」の意) 細くけずった竹や葦(あし)などを緯(よこいと)とし、間隔を置いて糸で編み連ねたもの。掛け垂らして、風を通しつつ室の内外をへだてたり、日光をさえぎったりするのに用いる。簾(す)。垂簾(たれす)。《季・夏》
※万葉(8C後)四・四八八「君待つとわが恋ひをればわが屋戸の簾(すだれ)動かし秋の風吹く」
② 牛車(ぎっしゃ)や輿(こし)などの出入り口の障屏具。檳榔毛(びろうげ)には蘇芳染めの竹を用い、赤色簾または蘇芳簾といい、青竹のまま、または緑青(ろくしょう)で染めた竹を用いるのをふつうの料として青簾という。また、物見に懸けるものを小簾(こすだれ)という。うわすだれ。
※源氏(1001‐14頃)葵「人と相乗りて、すたれをだにあけ給はぬを、心やましうおもふ人おほかり」
③ 死者が出た家の表に「忌中」と書いた紙を貼って垂らす小さな簀(す)
※雑俳・柳多留‐六(1771)「朝帰りすだれへ戻る罰当り」
④ 蒸籠(せいろう)の底に置く簀(す)
※吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉六「蒸籠の底を離れないで簀垂れの上に纏綿(てんめん)して居る」
⑤ 郡内織(ぐんないおり)で染色のとき生ずる斑点をいう。
[2] 俳諧撰集。伊予国(愛媛県)の人、仙翁亭羨鳥編。紀行吟、連句、独吟歌仙、他の俳人の発句などを集めたもの。元祿九年(一六九六)夏執筆。

れん【簾】

[1] 〘名〙 すだれ。みす。
※露団々(1889)〈幸田露伴〉一一「水晶の簾(レン)に玉を嵌たる如き硝子越しの月を詠(ながめ)ては」 〔白居易‐香炉峯下新卜山居草堂初成偶題東壁詩〕
[2] 〘接尾〙 (一)の数を数えるのに用いる。〔ロドリゲス日本大文典(1604‐08)〕

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