(読み)シュウ

デジタル大辞泉 「終」の意味・読み・例文・類語

しゅう【終】[漢字項目]

[音]シュウ(漢) [訓]おわる おえる つい ついに
学習漢字]3年
おわる。おえる。おわり。「終焉しゅうえん終演終業終局終結終始終戦終盤終了始終有終臨終
おわりまで。「終日終生終夜
いちばんあと。「終電
[名のり]つき・のち
難読終日ひねもす終夜よすがら

つい〔つひ〕【終/遂/×竟】

物事のおわり。終局。最後。また、生命のおわり。多く、「ついの」の形で用いる。「―のすみか」→つい
相生町二階半蔵が送る―の晩も来た」〈藤村夜明け前

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精選版 日本国語大辞典 「終」の意味・読み・例文・類語

ついつひ【終】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 つまるところ。究極。最後。また、人生の終わりをいう。多く「ついの」の形で用いる。また、別に上代から「ついに」の形が用いられている。→ついに(終━)
    1. [初出の実例]「生ける者遂(つひに)も死ぬるものにあればこの世なる間は楽しくをあらな」(出典万葉集(8C後)三・三四九)
    2. 「さるまじき事に心をつけて、人の名をも立て〈略〉つゐのほだしとなりける」(出典:源氏物語(1001‐14頃)梅枝)
    3. 「ただし御弟九郎大夫判官殿こそ、つゐの御敵とは見えさせ給候へ」(出典:平家物語(13C前)一一)
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙ついぞ(終━)
    1. [初出の実例]「彼奴は是まで此の土地にてツイ見掛けたこともない男だが」(出典:花間鶯(1887‐88)〈末広鉄腸〉上)

おえをへ【終】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「おえる(終)」の連用形名詞化 ) おわること。きわみ。果て。
    1. [初出の実例]「春の裏(うち)の楽しき終(をへ)は梅の花手折り招(を)きつつ遊ぶにあるべし」(出典:万葉集(8C後)一九・四一七四)

しゅう【終】

  1. 〘 名詞 〙
  2. おわること。おわり。また、いちばんあとのもの。最後。
  3. しゅうでんしゃ(終電車)」の略。
    1. [初出の実例]「省線の終におくれたら事だぜ」(出典:青電車(1950)〈永井龍男〉A)

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普及版 字通 「終」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

(旧字)
11画

[字音] シュウ
[字訓] おわり・おわる・おえる・ついに

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 形声
声符は(冬)(とう)。は古音(しゆう)。糸の末端を結びとめた形で、の初文。終は〔説文〕十三上に「絲(きうし)なり」とあり、糸を締める意とするが、末端を結んで終結とする意である。ゆえに、ことの終わることをいい、終わるまでを始終という。

[訓義]
1. おわり、おわる、おえる、糸の末端を結んでとめる。
2. くくる、わたる、はてる、やむ。
3. つきる、死ぬ、ほろびる。
4. ついに、すでに。

[古辞書の訓]
名義抄 ヲハル・ツヒニ・トモシ・キハマル・シヌ/古 イニシヘ・トコシナヘ/頭 ハチツカタ

[語系]
tjium、tumは声義近く、金文にの意に用いる。〔詩〕〔書〕にはの字を用いる。

[熟語]
終焉・終既・終・終期・終葵・終吉・終窮・終究・終・終局・終極・終結・終献・終古・終歳・終始・終止・終紙・終日・終宵・終食・終身・終晨・終遂・終世・終生・終夕・終席・終然・終朝・終天・終冬・終年・終畢・終・終没・終命・終夜・終養・終老
[下接語]
一終・永終・帰終・考終・最終・歳終・始終・慎終・成終・送終・知終・長終・有終・臨終・令終・礼終

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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