羊(漢字)

普及版 字通 「羊(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 6画

[字音] ヨウヤウ
[字訓] ひつじ

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 象形
羊を前からみた形で、牛と同じかきかたである。〔説文〕四上に「なり」と畳韻を以て訓する。漢代の鏡銘や瓦(がせん)の類に、羊を(祥)の字に用いることが多いが、省文にすぎない。羊は羊神判に用い、・善の字は羊に従う。卜辞に羌人を犠牲とするものが多いが、かれらが牧羊族であったことと関連があるかもしれない。

[訓義]
1. ひつじ。
2. の省文、よい、めでたい、めでたいしるし。

[古辞書の訓]
和名抄〕羊 比之(ひつじ)〔名義抄〕羊 ヒツジ/羊角 シロウリ

[部首]
〔説文〕に羔(こう)・(たつ)・群・美・羌など二十五字を属し、〔玉〕になお約四十字を加える。羔・・美・羌などのほかは、おおむね形声字である。

[声系]
〔説文〕に羊声として・詳・(翔)・(養)・など十三字を収める。羌を亦声とするが、象形の字である。

[語系]
羊を相羊(しようよう)のように逍遥の意に用いるのは、畳韻連語の音の仮借。羊・佯・jiangは遙(遥)・搖(揺)jiと双声、逍遥・相羊は形況の語である。

[熟語]
羊禍・羊角・羊羊裘・羊牛羊羔・羊羊羹羊毫羊很羊豕・羊脂羊肆・羊質・羊酒羊棲・羊腸・羊・羊豚・羊乳・羊皮羊髀羊卜・羊毛羊酪・羊欄・羊牢
[下接語]
羊・犠羊・駆羊・羯羊・犬羊・牽羊・羔羊・山羊・相羊・攘羊・神羊・喪羊・牴羊・羝羊・羊・亡羊・望羊・牧羊・綿羊・緬羊・野羊・羚羊

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android