(読み)リン

デジタル大辞泉 「臨」の意味・読み・例文・類語

りん【臨】[漢字項目]

[音]リン(呉)(漢) [訓]のぞむ
学習漢字]6年
高い所から見おろす。「君臨照臨
その場、その時に直面する。「臨海臨界臨機臨月臨検臨港臨時臨終臨床臨戦臨場感
高位の人の来訪を敬っていう語。「臨御りんぎょ臨幸光臨降臨親臨台臨来臨
手本原本をそばに置いて見る。「臨画臨写臨書臨摸
「臨時」の略。「臨休
[名のり]み

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精選版 日本国語大辞典 「臨」の意味・読み・例文・類語

りん【臨】

  1. 〘 名詞 〙
  2. のぞむこと。身分の高い者が身分の卑しい者の所に行くこと。また、高い所から低い所を見おろすこと。〔礼記‐曲礼下〕
  3. 易の六十四卦の一つ。、上卦は坤(地)、下卦は兌(沢)。地沢臨ともいう。坤は順、兌は悦を表わし、和順をもって人に接するさま。

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普及版 字通 「臨」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 17画

[字音] リン
[字訓] のぞむ・みおろす・てらす

[説文解字]
[金文]
[その他]

[字形] 会意
臥(が)+品(ひん)。臥は人が俯して、下方を遠く臨む形。品は金文字形によると、祝を収めた器の(さい)を列する形。〔説文〕八上に「監臨するなり。臥に從ひ、品(ひん)聲」とするが声が合わず、祝に対して上天の霊の監臨することを示す字とみられる。〔詩、大雅、大明〕「上、女(なんぢ)に臨む」、〔大稚、皇矣〕「下に臨むこと赫(かく)たるり」など、みなその意。金文にも〔大盂鼎(だいうてい)〕「故に天、臨(よくりん)す」、〔毛公鼎〕「我がに臨保す」のように用いる。監は鑑(かがみ)に臥して姿をみる意。臨はそのような姿勢で下界に臨むことをいう。下界よりして高く遠く望むことを望という。

[訓義]
1. のぞむ、みおろす、高いところから下方をみる。
2. てらす、おさめる、たもつ。
3. ゆく、およぶ、つく、そのところにのぞむ。
4. まみえる、むかえる、あたる。
5. あててうつす、みてうつす、うつす。
6. とむらう。

[古辞書の訓]
名義抄〕臨 ノゾム・ムカフ・ミル・ナク・カナシブ

[語系]
臨limはおそらく監keam、lietと同系の語であるらしく、みなその場にのぞんでみる意をもつ語である。

[熟語]
臨按臨閲・臨下・臨化・臨会臨監・臨観臨瞰・臨機・臨危・臨御臨馭・臨極・臨刑・臨穴・臨月・臨検・臨見・臨験・臨行・臨幸・臨高臨哭・臨察・臨視・臨事・臨時・臨写・臨終・臨書・臨照臨觴臨帖・臨場・臨人・臨水・臨制・臨政臨席・臨絶臨祚・臨池・臨弔・臨朝臨眺・臨難・臨年・臨臨殯・臨風・臨別・臨・臨臨没・臨本・臨明・臨覧・臨・臨
[下接語]
哀臨・枉臨・下臨・監臨・瞰臨・君臨・顧臨・光臨・幸臨・高臨・降臨・昭臨・照臨・親臨・大臨・駐臨・弔臨・天臨・登臨・発臨・臨・俯臨・撫臨臨・来臨・

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