言始める(読み)イイハジメル

デジタル大辞泉 「言始める」の意味・読み・例文・類語

いい‐はじ・める〔いひ‐〕【言(い)始める】

[動マ下一][文]いひはじ・む[マ下二]
初めて言う。言いだす。「職場に慣れてくると不満を―・める」
話し始める。「口ごもりながらも―・めた」
異性に言い寄り始める。
きしころよりも―・めて、いまに忘れざんなる人は、たれかは」〈宇津保・国譲上〉
[類語]話す語るしゃべるしゃべくる物言う口を利く伝える告げる言う述べる物語る打ち明ける明かす説明する述懐する告白する口外こうがいする他言たごんする言い出す言い掛ける言い話し込む話しかける発言する口に出す口にする口に上る口の端に掛かる口を開く口を切る吐く漏らす口走る抜かすほざくうそぶくおっしゃる仰せられるのたま申し上げる申し述べる申す言上ごんじょうする

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精選版 日本国語大辞典 「言始める」の意味・読み・例文・類語

いい‐はじ・めるいひ‥【言始】

  1. 〘 他動詞 マ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]いひはじ・む 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙
  2. はじめてそのことを言う。言い出す。
    1. [初出の実例]「是をなむ、玉さかるとはいひはじめける」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
  3. ある人に愛のことばをかけはじめる。異性を愛しはじめる。
    1. [初出の実例]「人をいひはしめむとて」(出典:後撰和歌集(951‐953頃)恋二・六〇六・詞書)
  4. 話し始める。
    1. [初出の実例]「一方よりちゃっといい始るを言といい、相逢て答述するを語と云也」(出典:応永本論語抄(1420)学而第一)

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