デジタル大辞泉
「語る」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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かた・る【語】
- 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙
- ① 物事を順序だてて話して聞かせる。物事をことばで述べて相手に伝える。話す。
- [初出の実例]「にほどりの息長(おきなが)川は絶えぬとも君に可多良(カタラ)むこと尽きめやも」(出典:万葉集(8C後)二〇・四四五八)
- 「桃李もの言はねば、誰とともにか昔を語らん」(出典:徒然草(1331頃)二五)
- ② 文章に節(ふし)をつけて読む。朗読する様に述べる。
- [初出の実例]「式部卿の宮の姫君に朝顔たてまつり給ひし歌などを少しほほゆがめてかたるも聞ゆ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)帚木)
- ③ 芸能としての語物を演ずる。
- [初出の実例]「この行長入道、平家物語を作りて、生仏といひける盲目に教へて、かたらせけり」(出典:徒然草(1331頃)二二六)
- 「其夜目盲法師の琵琶をならして奥浄るりと云ものをかたる」(出典:俳諧・奥の細道(1693‐94頃)末の松山)
- ④ いつも語り合っているように親しくする。親しくまじわる。かたらう。
- [初出の実例]「春大夫年来間語人也」(出典:御堂関白記‐長和二年(1013)正月一六日)
- 「気が違ふたか徳兵衛、われと数年かたれ共一銭借った覚えもなし」(出典:浄瑠璃・曾根崎心中(1703))
- ⑤ ある状態や性質などが、ある意味をおのずから表わし示す。
- [初出の実例]「的(てっ)きり冗談だらうと思った。けれども彼の眼は其反対を語(カタ)ってゐた」(出典:行人(1912‐13)〈夏目漱石〉友達)
- 「うすぎたない女給などを〈略〉どうあっても好きにはなれないところに、彼の育ちの語るヘンな優越感があった」(出典:故旧忘れ得べき(1935‐36)〈高見順〉五)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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