デジタル大辞泉 「転寝」の意味・読み・例文・類語 うたた‐ね【▽転寝】 [名](スル)眠るつもりもないまま、うとうとと眠ること。仮寝。「テレビを見ながら転寝する」[類語]居眠り・寝る・ひと眠り・ひと寝入り・一睡・仮寝かりね・仮睡・仮眠・まどろむ・眠る・寝付く・寝入る・寝込む・眠り込む・眠りこける・熟睡する・熟眠する・安眠する・就眠する・就寝する・就床する・就褥しゅうじょくする・床に就く・寝しんに就く・お休みになる・御寝ぎょしんなる ごろ‐ね【▽転寝】 [名](スル)寝るしたくをしないで、そのまま横になって寝ること。ころびね。「疲れてソファーでごろ寝する」[類語]共寝・同衾・雑魚寝・添い寝 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「転寝」の意味・読み・例文・類語 うたた‐ね【転寝】 [ 1 ] 寝るとはなしに寝ること。寝床に入らないで、思わず知らずうとうと眠ること。中古では、多く恋の物思いのためにするものとされた。かりね。うたたねむり。[初出の実例]「うたたねに恋しき人をみてしよりゆめてふ物はたのみそめてき〈小野小町〉」(出典:古今和歌集(905‐914)恋二・五五三)[ 2 ] ( うたたね ) 鎌倉前期の日記。「うたたねの記」とも。一冊。阿仏記。「十六夜日記」の著者阿仏尼の一八、九歳頃の文と推定される。北の方の若い貴族との初恋、そして失恋から西山の麓の尼寺での出家隠棲、養父との遠江下り、乳母の重病を聞いて帰京するまでの約二年間の体験を中心とする。 ごろ‐ね【転寝】 〘 名詞 〙① 寝巻に着かえないで所かまわず無造作に横になること。また、そのようにして眠ること。うたた寝。[初出の実例]「ころね 帯とかず丸寝の事也」(出典:匠材集(1597)三)② 遊里語。衣服をつけたままで、遊女と寝ること。ちょんのま遊び。[初出の実例]「此頃大層安い見世が出来たぜ、四百の転寝(ゴロネ)で湯豆腐に酒一本、おまけに湯へ入れる」(出典:歌舞伎・三人吉三廓初買(1860)四幕) ころび‐ね【転寝】 〘 名詞 〙① 着物を着たままで寝床以外のところでも寝ること。仮寝。うたた寝。まろ寝。ごろ寝。[初出の実例]「奥山のててうちの、でんぐりでんぐり栗の木の、木の根を枕にころびね」(出典:浄瑠璃・博多小女郎波枕(1718)長者経)② 男女がひそかに肉体関係を結ぶこと。野合すること。私通。[初出の実例]「うしろめたくもころび寝に〈略〉さすがやまれずもなり行て、またあさからぬ中となる」(出典:仮名草子・御伽物語(1678)三) まろび‐ね【転寝】 〘 名詞 〙 うたたね。ごろね。ころびね。[初出の実例]「目顔をしのびまろびねの、其睦ごとの度々に」(出典:人情本・英対暖語(1838)初) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例