(読み)ヘイ

デジタル大辞泉 「閉」の意味・読み・例文・類語

へい【閉】[漢字項目]

[音]ヘイ(漢) [訓]とじる とざす しめる しまる
学習漢字]6年
出入り口をとじる。すきまなくふさぐ。「閉口閉鎖閉塞へいそく閉門開閉密閉幽閉
おしまいにする。「閉会閉校閉山閉店閉幕

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精選版 日本国語大辞典 「閉」の意味・読み・例文・類語

とじめとぢめ【閉】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「とじめる(閉)」の連用形の名詞化 )
  2. 物事のしまい。終結。
    1. [初出の実例]「思ひはなるる世のとぢめに、文書きて御方に奉れ給へり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜上)
  3. 死にぎわ。最期。末期。
    1. [初出の実例]「今はのとぢめになり給ひて、いささかの給ひおく事の侍りしを」(出典:源氏物語(1001‐14頃)橋姫)
  4. 処分すること。処置を決めること。
    1. [初出の実例]「豊前国御闕所閉目之義、稠被仰付候之処」(出典:編年大友史料‐永祿九年(1566)二月二一日・大友氏老中連署状)
  5. 役目を果たすこと。番役などを勤仕すること。
    1. [初出の実例]「是は十四五年彼御閇目候間、爰に不始由御意候」(出典:上井覚兼日記‐天正二年(1574)八月一七日)

とずとづ【閉】

  1. 〘 名詞 〙 暦でいう十二直(じゅうにちょく)一つ。この日は墓石を立てるのは吉で適し、開店その他の万事には凶で適さないという。

へい【閉】

  1. 〘 名詞 〙 閉じること。⇔

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普及版 字通 「閉」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

(異体字)閇
11画

[字音] ヘイ・ヘツ
[字訓] とざす・しめる・ふさぐ・おさめる

[説文解字]
[金文]

[字形] 会意
門+才(さい)。才は祝の器をつけた木の形。在・存の字はその才に従う。才はその場所を聖域とする榜示としての機能をもつもので、存・在は聖化されたものをいう。これを門中に樹(た)てて、内外を別つ呪禁とすることを閉という。〔説文〕十二上に「門を闔づるなり。門に從ふ。才は門を(まも)る以(ゆゑん)なり」という。〔段注〕に才を杵(きね)形の鍵閉であるとするが、才は本来象徴的な呪禁の法を示す字である。内外を分かち、内にあるものを閉蔵することをいう。

[訓義]
1. とじる、とざす、門をしめる、門に呪禁を施す。
2. まもる、ふさぐ、ふせぐ。
3. たつ、たちきる、おおう。
4. おさめる、おわる。
5. 字は俗に閇・に作る。

[古辞書の訓]
名義抄〕閉 トヅ・カタシ・フサガル/閇 トヅ・コム・フサグ・ホノカナリ 〔字鏡〕閉 カムカフ・トヅ・サシテ・タテ・フサガル/閇 フサグ・トヲタツルナリ・サシテ・モカル・メヒサク・トフ・ウス・ノタツ・ウカガフ・トヅ・タテ・フセグ・フサグ・トム・フサガル・トラフ 〔字鏡集〕閉 ヒシク・ホノカナリ・コム・シナクル・フサガル・トビラ・コモル・ツナグ・トブラフ・カタシ・フサグ・トヅ・マモル

[語系]
閉pyet、pietは声義近く、閉じる意。閉は榜示の聖標識である才を以て、または呪器である頭(必は(ひつ)部の形)を以てこれを遮する意で、ともに門に呪禁を加えることをいう。中に祈って宥密を求めることを謐mietという。

[熟語]
閉闇・閉閉隔・閉革閉箝・閉関・閉眼・閉気・閉居閉拒閉距・閉言・閉戸・閉口・閉鎖閉肆・閉囚・閉心・閉絶・閉蔵・閉塞・閉息閉蟄・閉塗閉凍・閉房・閉目・閉門・閉
[下接語]
隠閉・鬱閉・偃閉・掩閉・開閉・緘閉凝閉・噤閉・啓閉・堅閉・昏閉・重閉・深閉・蔵閉・昼閉・張閉・杜閉・凍閉・内閉・封閉・謀閉・密閉・幽閉・壅閉・籠閉

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