



(れい)が、麗の初文。鹿皮を並べた形とされるが、卜文・金文の字形は、鹿角を示すものとみられる。〔説文〕十上に「
(なら)びて行くなり」とあり、「鹿の性、
を見ること
なれば、則ち必ず
び行く」とする。また古文として
をあげ、「禮、麗皮もて
聘(なふへい)す。蓋(けだ)し鹿皮なり」といい、鹿皮を以て納徴する意とする。〔詩、小雅、魚麗〕に「魚、
(あみ)に麗(かか)る」、〔周礼、秋官、大司寇〕「
そ
民の罪
りて、未だ
(はふ)に麗(かか)らず、州里に
ある
」、また〔礼記、祭義〕「
に
に入りて、
に麗(つな)ぐ」などが古い用法で、〔儀礼、士昏礼〕「
に玄
(げんくん)束帛(そくはく)儷皮」と一対の鹿皮の意に用いるのは、後の用義である。それより夫婦を伉儷(こうれい)という。鹿皮も美しいが、鹿角一双もまた美しいもので、もとは鹿角の美を麗といったのであろう。
字鏡〕麗 ツク 〔名義抄〕麗 カホヨシ・カズ・ヘル・アキラカニ・ウルハシ・ナラブ・メヅラシ・アラハナリ・ツグ・ツク/麗巧 ―トウルハシ 〔字鏡集〕麗 アラハナリ・ヘル・カホヨシ・メヅラシ・カズ・ウルハシ・ホドコフ(ス)・カカル・ツク・アキラカニ・ヨシ・カハ(ホ)ヨシ・ナラブ・ツラヌク
・儷・驪など十五字を収め、麗の本義を承けるものが多い。他に灑・
(さい)系統の音をもつものがある。
▶・麗逸▶・麗艶▶・麗億▶・麗佳▶・麗雅▶・麗閑▶・麗顔▶・麗句▶・麗姿▶・麗質▶・麗女▶・麗色▶・麗飾▶・麗矚▶・麗人▶・麗藻▶・麗続▶・麗都▶・麗皮▶・麗靡▶・麗風▶・麗服▶・麗密▶・麗妙▶・麗容▶
麗・英麗・婉麗・艶麗・温麗・佳麗・華麗・雅麗・怪麗・
麗・奇麗・綺麗・暉麗・巨麗・驕麗・妍麗・顕麗・厳麗・
麗・巧麗・弘麗・浩麗・高麗・豪麗・侈麗・奢麗・殊麗・秀麗・
麗・淑麗・春麗・潤麗・敞麗・
麗・縟麗・神麗・新麗・崇麗・清麗・晴麗・盛麗・精麗・夕麗・絶麗・鮮麗・壮麗・藻麗・端麗・贍麗・珍麗・典麗・美麗・靡麗・俘麗・富麗・文麗・
麗・豊麗・妙麗・優麗・妖麗・流麗・朗麗出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
[名](スル)二つ以上のものが並び立つこと。「立候補者が―する」「―政権」[類語]両立・併存・同居・共存・並立・鼎立ていりつ...