(読み)レイ

デジタル大辞泉 「麗」の意味・読み・例文・類語

れい【麗】[漢字項目]

常用漢字] [音]レイ(漢) [訓]うるわしい うらら
形が整って美しい。うるわしい。「麗句麗質麗人麗筆麗容艶麗えんれい佳麗華麗奇麗妍麗けんれい秀麗鮮麗壮麗端麗美麗流麗
うららか。「麗日
[名のり]あきら・かず・つぐ・つら・よし・より

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精選版 日本国語大辞典 「麗」の意味・読み・例文・類語

れい【麗】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) うるわしいこと。美しいこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「壮厳の美、建築の麗、固と都下の寺域に冠たり」(出典:東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉三)
    2. [その他の文献]〔揚雄‐羽猟賦〕

うら‐ら【麗】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙うららか(麗━)《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「春の日のうららにさして行く船は竿のしづくも花ぞ散りける」(出典:源氏物語(1001‐14頃)胡蝶)

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普及版 字通 「麗」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 19画

(異体字)
8画

[字音] レイ・リ
[字訓] かかる・うるわしい・ならぶ

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 象形
字の上部の(れい)が、麗の初文。鹿皮を並べた形とされるが、卜文・金文字形は、鹿角を示すものとみられる。〔説文〕十上に「(なら)びて行くなり」とあり、「鹿の性、を見ることなれば、則ち必ずび行く」とする。また古文としてをあげ、「禮、麗皮もて聘(なふへい)す。蓋(けだ)し鹿皮なり」といい、鹿皮を以て納徴する意とする。〔詩、小雅、魚麗〕に「魚、(あみ)に麗(かか)る」、〔周礼、秋官、大司寇〕「民の罪りて、未だ(はふ)に麗(かか)らず、州里にある」、また〔礼記、祭義〕「に入りて、に麗(つな)ぐ」などが古い用法で、〔儀礼、士昏礼〕「に玄(げんくん)束帛(そくはく)儷皮」と一対の鹿皮の意に用いるのは、後の用義である。それより夫婦を伉儷(こうれい)という。鹿皮も美しいが、鹿角一双もまた美しいもので、もとは鹿角の美を麗といったのであろう。

[訓義]
1. かかる、つく、つらなる。
2. うるわしい、うつくしい。
3. ならぶ、二つならぶ、そろう。
4. かず。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕麗 ツク 〔名義抄〕麗 カホヨシ・カズ・ヘル・アキラカニ・ウルハシ・ナラブ・メヅラシ・アラハナリ・ツグ・ツク/麗巧 ―トウルハシ 〔字鏡集〕麗 アラハナリ・ヘル・カホヨシ・メヅラシ・カズ・ウルハシ・ホドコフ(ス)・カカル・ツク・アキラカニ・ヨシ・カハ(ホ)ヨシ・ナラブ・ツラヌク

[声系]
〔説文〕に麗声として・儷・驪など十五字を収め、麗の本義を承けるものが多い。他に灑・(さい)系統の音をもつものがある。

[語系]
麗・儷lyaiは同声。離liaiは黐(とりもち)に隹(とり)が離(かか)る意。麗を離の意に用いる。兩(両)・輛・裲liangは二つ相並ぶものをいう。

[熟語]
麗沢・麗・麗逸・麗艶・麗億・麗佳・麗雅麗閑・麗顔・麗句・麗姿・麗質・麗女・麗色麗飾麗矚・麗人・麗藻・麗続・麗都・麗皮麗靡・麗風・麗服・麗密・麗妙・麗容
[下接語]
哀麗・偉麗・逶麗麗・英麗・婉麗・艶麗・温麗・佳麗・華麗・雅麗・怪麗・麗・奇麗・綺麗・暉麗巨麗・驕麗・妍麗・顕麗・厳麗麗・巧麗・弘麗・浩麗・高麗・豪麗・侈麗・奢麗・殊麗・秀麗・麗・淑麗・春麗・潤麗・敞麗麗・縟麗・神麗・新麗・崇麗・清麗・晴麗・盛麗・精麗・夕麗・絶麗・鮮麗・壮麗・藻麗・端麗・贍麗・珍麗・典麗・美麗・靡麗・俘麗・富麗・文麗・麗・豊麗・妙麗・優麗・妖麗・流麗・朗麗

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