世の中(読み)ヨノナカ

デジタル大辞泉 「世の中」の意味・読み・例文・類語

よ‐の‐なか【世の中】

人々が互いにかかわり合って生きて暮らしていく場。世間社会。「世の中が騒がしくなる」「暮らしにくい世の中になる」
世間の人々の間。また、社会の人間関係。「世の中はもちつもたれつだ」
「親も友達もないんです。つまり―がないんですね」〈漱石明暗
世間のならい。
「病気が出るほど嫌な人でも、―にゃ勝たれないから」〈鏡花・化銀杏〉
当世。その時分
「入道殿をはじめ参らせて―におはしある人、参らぬはなかりけり」〈古本説話集・下〉
統治者の在任期間。
「―かはりて後、よろづ物うくおぼされ」〈・葵〉
世間的な人望
「父殿うせ給ひにしかば、―おとろへなどして」〈大鏡・兼通〉
男女の関係。男女間の情愛
「歌はよまざりけれど、―を思ひ知りたりけり」〈伊勢・一〇二〉
人の一生。寿命
「―の今日か明日かに覚え侍りし程に」〈柏木
外界のようす。あたりの自然。
「秋待ちつけて、―すこし涼しくなりては」〈・御法〉
10 作物のできばえ。
「播磨路の―が悪うて」〈浮・織留・五〉
[類語]世間社会世界巷間世上人中天下浮き世

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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