せこい(読み)セコイ

デジタル大辞泉 「せこい」の意味・読み・例文・類語

せこ・い

[形]
悪い。みにくい。へたである。主として明治期の芸人の間で使われた語。
うまいね。是じゃ喜代寿きよじゅ三糸でも決して―・かないね」〈小杉天外・初すがた〉
けちくさい。ずるい。料簡りょうけんみみっちい。「―・い手を使う」
[類語]一時しのぎその場逃れその場しのぎ当座逃れ当座しのぎ一時逃れ糊塗弥縫びほう弥縫策泥縄場当たり一夜漬け付け焼き刃苦し紛れ間に合わせ有り合わせけちみみっちいいじましいせせこましい狡辛こすからさもしい卑しい陋劣ろうれつ低劣卑怯ひきょう狭量小量けつの穴が小さい貧乏臭い貧乏たらしい吝嗇りんしょくしみったれしわい渋いしょっぱい細かいけちけちけち臭い世知辛いこすい安っぽい安手ちゃちみすぼらしいぼろい貧相貧弱むさくるしい所帯染みる

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精選版 日本国語大辞典 「せこい」の意味・読み・例文・類語

せこ・い

〘形口〙
① 悪い。醜い。下手である。また、少ない、無い。役者・寄席芸人仲間で用いる。
※初すがた(1900)〈小杉天外〉二「巧いね。是ぢゃ、喜代寿の三糸でも決して拙(セコ)か無いね」
② ずるい、素早いの意の俗語。〔現代用語辞典(1925)〕
考え方や、やり方がけちくさい。みみっちい。

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