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カフェイン caffeine

翻訳|caffeine

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カフェイン
caffeine

かつてはテインとも呼ばれた。キサンチン誘導体の一つで,コーヒー豆,茶葉,マテ茶葉,コーラ実などに含まれている。昇華精製した結晶は無色針状で,融点は 238℃,178℃で昇華する。普通は1水化物の結晶で,空気中で徐々に水を失い,80℃で無水物となる。熱水クロロホルムに易溶,水,エチルアルコールアセトン可溶エーテルベンゼンに微溶である。カフェインレスコーヒー製造の副産物として得られ,中枢神経興奮薬として利用される。

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デジタル大辞泉の解説

カフェイン(caffeine/〈ドイツ〉Kaffein)

コーヒー豆・茶の葉・カカオの実などに含まれるアルカロイド。苦味のある白色の結晶で、中枢神経の興奮や強心・利尿などの作用があり、薬用。茶素。テイン。

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百科事典マイペディアの解説

カフェイン

テインとも。中枢神経興奮薬。白色の粉末または柔らかい結晶。アルカロイドの一種で茶の葉,コーヒー豆等に含まれる。大脳皮質に作用し感覚受容および精神機能の亢進をきたし,眠気を除去する。
→関連項目安息香酸ナトリウムカフェイン風邪薬γ-GTPキサンチン強心薬強精剤興奮薬テオフィリン利尿薬

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栄養・生化学辞典の解説

カフェイン

 C8H10N4O2 (mw194.19).

 茶やコーヒーに含まれる神経興奮作用,利尿作用のある物質.

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世界大百科事典 第2版の解説

カフェイン【caffeine】

アルカロイドの一種で,コーヒー豆,チャの葉,コーラの実等に含まれるキサンチン誘導体の一つである。絹糸光沢のある無色の結晶で,冷水,アルコールにわずかに溶け,苦味がある。19世紀末,E.フィッシャーによって全合成された。チャの乾燥葉中に1~3%,コーヒー豆中には1~4%のカフェインが含有されており,茶わん1杯のコーヒーは約100mgのカフェインを含む。薬理作用として,中枢興奮作用,強心作用,利尿作用,胃液分泌促進作用などがある。

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大辞林 第三版の解説

カフェイン【Kaffein; caffeine】

アルカロイドの一。化学式 C8H10N4O2 コーヒー豆・カカオの実・茶の葉などに含まれる。苦味のある無色の結晶。興奮剤・利尿剤などに用いる。茶素。テイン。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カフェイン
かふぇいん
caffeine

多くの高等植物中に含まれるプリンアルカロイドの一種で、茶素とか、テインtheineまたはガラニンguaranineなどともいう。化学名は1,3,7-トリメチルキサンチン。白色柱状の結晶で、融点238℃。乾燥空気中では風解する。冷水には溶けにくい。においはなく、苦味がある。茶やコーヒーから抽出されるほか、無カフェインコーヒーを製造する過程でも得られる。医薬的には中枢神経興奮作用をもち、おもに大脳皮質に働いて感覚受容や精神機能の亢進(こうしん)をきたし、眠気を除去して思考力を増進させる。また、運動中枢や延髄呼吸中枢を刺激するほか、血管収縮作用、強心作用、利尿作用、あるいは胃液の分泌促進作用などもある。したがって、少量で疲労回復の効果があり、片頭痛や慢性心臓疾患、狭心症などに用いられる。カフェインの作用は数時間は持続するため、就寝前に摂取すると睡眠を妨げる。カフェインに安息香酸ナトリウムを加えて水溶性にしたものが、強心剤として知られるアンナカ(安息香酸ナトリウムカフェイン)である。摂取したカフェインは体内で代謝され、おもに尿酸となって排泄(はいせつ)される。[池内昌彦・馬淵一誠]

薬品

日本薬局方には、カフェインと無水カフェインが収載されている。1820年にコーヒー豆より発見され、1899年ドイツの有機化学者E・フィッシャーにより全合成された。現在では、天然物から抽出したものよりも合成品がよく用いられている。習慣作用が多少認められ、過量に摂取すると、集中力がなくなり、不眠、不安感、耳鳴りなどを訴える。劇薬。承認投与量の上限は、1回0.3グラム、1日2~3回経口投与。常用量は1回0.2グラム、1日0.5グラム経口投与される。[幸保文治]

食品

食品中では茶、コーヒーに多く含まれていて、これらにほろ苦いよい味を与えている味の成分であるとともに、興奮作用に役だっている。茶葉では高級なものほど多く含まれていて、玉露3.5%、抹茶(まっちゃ)3.2%、煎茶(せんちゃ)2.3%である。そのほか紅茶2.9%、インスタントコーヒー4.0%である。カフェインは、茶やコーヒーの抽出液に浸出され、その量は浸出条件(茶葉の量、湯の量や温度、浸出時間など)で異なるが、茶では初回の一煎がもっとも多く、二煎、三煎になるほど浸出量は減少する。[河野友美・山口米子]
『L・F・フィーザー他著、後藤俊夫訳『有機化学実験』(1989・丸善) ▽生田哲著『脳と心をあやつる物質――微量物質のはたらきをさぐる』(1999・講談社) ▽ジョン・エムズリー、ピーター・フェル著、渡辺正訳『からだと化学物質――カフェインのこわさを知ってますか?』(2001・丸善) ▽栗原久著『カフェインの科学――コーヒー、茶、チョコレートの薬理作用』(2004・学会出版センター) ▽ベネット・アラン・ワインバーグ、ボニー・K・ビーラー著、別宮貞徳監訳『カフェイン大全――コーヒー・茶・チョコレートの歴史からダイエット・ドーピング・依存症の現状まで』(2006・八坂書房)』

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世界大百科事典内のカフェインの言及

【風邪薬】より

…呼吸中枢の一部としてまたはその近辺に存在するとされる咳中枢に作用するものと考えられている。 以上の薬物以外に,中枢神経興奮により気分の上昇をはかったり,あるいは抗ヒスタミン薬による眠気を防止する目的でカフェイン等が配合されることが多い。気管支拡張により呼吸を楽にする目的で,気管支拡張薬のエフェドリンやメチルエフェドリンもよく配合される。…

【強心薬】より

…不整脈(心室細動)を起こすおそれがある。
[キサンチン誘導体]
 コーヒーやお茶の成分であるカフェインやこれと化学構造の類似したテオフィリン,テオブロミンなどが心筋収縮力を高める。利尿作用および中枢興奮作用も有する。…

【興奮薬】より

…中枢神経興奮薬は薬理学的に次のように分類されている。(1)カフェイン類 チャの葉,コーヒーなどに含有されるカフェイン,テオフィリン,テオブロミンなどは化学構造も互いに類似し,共通の薬理作用を有する。カフェインは50~100mgの量で大脳皮質を興奮させ,眠気,疲労感を除去する。…

【コーヒー】より

…特有の芳香と快い苦みがある。カフェインを含むため,神経を興奮させる作用をもつ。〈珈琲〉の字があてられる。…

【利尿薬】より

…前者では,強心配糖体のジギタリスが代表的である。茶やコーヒーに含まれるカフェインの利尿作用は有名であるが,その作用は後者に属する。このグループに属するものには,カフェインに類似の化合物であるテオフィリンやテオブロミン,カンタリジンなどがある。…

※「カフェイン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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