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チョウ Argulus japonicus; carp-louse

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

チョウ
Argulus japonicus; carp-louse

顎脚綱鰓尾目チョウ科 Argulidae。コイ,キンギョなどの淡水魚の体表につく寄生虫。体長 5mm。体は長円形で扁平で,鱗のように見える。腹面にある吸盤とかぎ(鉤)で魚の体表に密着し,吻を刺して宿主の組織液や血液を吸うが,宿主から離れて 4対の付属肢で自由に泳ぐこともできる。卵は水草などに産みつけ,約 4週間で孵化する。チョウ科は世界で約 150種が知られており,多くは淡水産であるが海産種も知られ,フグ類マンボウの体表につくウミチョウ Dolops formis はチョウ科の最大種で,体長 3cmに達する。日本からはチョウによく似たチョウモドキ A. coregoni も知られている。(→顎脚類甲殻類鰓尾類節足動物

チョウ
Chhau

東インドの仮面舞踊劇。ウェストベンガル州のプルーリアとミドナプル,ビハール州セライケラ,オリッサ州のバリパーダで演じられる。これらの地域はそれぞれ 100kmと離れてはいないが舞踊形態はかなり異なり,特に農民の演じるプルーリアのチョウと,王族の演じるセライケラのチョウは,あらゆる面で対照的である。 (1) プルーリアのチョウ 雨期の1ヵ月前頃から演じられるところから雨ごい儀式と関係するといわれる。演者はドール (太鼓) の激しい音に合せて大地をたたくしぐさで登場し,天地に民衆の願いを訴える。両足を大きく開き,両手を左右に構えるその姿は歌舞伎の見得を切る姿に似ている。動きには跳躍,回転などの足態が多い。舞台はなく,ガスランプの暗いなかで,激しくすさまじい戦闘場面が展開される。仮面は紙製で,頭飾りにクジャクの羽根や,はなやかな金具をつける。これらはすべてチョリダ村でしか作られていない。各村々によって演出は異なるが,おもな物語は『マハーバーラタ』や『ラーマーヤナ』からのものが多い。 (2) セライケラのチョウ 4月に行われる春の再来,豊穣を祝うアルダナーリーシュバラの祭りで演じられる。本来は戦闘訓練であるパリ・カンダ (「パリ」は楯,「カンダ」は剣) の様式が発達したものとされる。現在,上演演目は 60以上といわれ,春,雨,夜,太陽など自然界を表現したもの,ナクチョウ,クジャク,チョウ (蝶) などの動物を表現したもの,漁師,猟師,船頭などを表現したものがある。特にクジャクを舞う「モユール」はセライケラのチョウの精髄とさえいわれ,セライケラ宮廷の王侯貴族によってのみ伝承されてきた。

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