(読み)げん

精選版 日本国語大辞典「弦」の解説

げん【弦】

〘名〙
づる。つる。また、つる鳴り。〔文明本節用集(室町中)〕〔儀礼‐郷射礼〕
三味線、ギター、バイオリンなどの楽器に張って、弾(ひ)いたりこすったりすることによって音を出す、または針金。つる。いと。
※社会百面相(1902)〈内田魯庵〉破調「弓が弦に触るるや否、微かに蕭(しめや)かなさうさうたる声は」 〔礼記‐楽記〕
③ =げん(絃)
④ 一升桝(ます)の上部の縁に付けた四角形の鉄のさん。
⑤ 弓を張った形の月。半円形の月。陰暦でひと月の七、八日頃の月を上弦、二二、三日頃の月を下弦という。弓張月。弦月。
※俳諧・季引席用集(1818)「月の字指合たる時 弦 三五夜」 〔漢書‐律歴志上〕
数学で、円周または曲線上の二点を結ぶ線分。〔五国対照兵語字書(1881)〕
⑦ 和算で、直角三角形の斜辺。→勾股弦(こうこげん)。〔工学字彙(1886)〕

つら【弦】

〘名〙 弓のつる。ゆみづる。
※万葉(8C後)一四・三四三七「陸奥の安太多良真弓弾(はじ)きおきて反(せ)らしめきなば都良(ツラ)(は)かめかも」

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デジタル大辞泉「弦」の解説

げん【弦】

弓づる。
(「」とも書く)楽器に張り、はじいたりこすったりして音を出す糸。また、それを張った楽器。琴・三味線・バイオリンなどの弦楽器
弓を張った形の月。半円形の月。弓張り月。弦月。
ますの上縁につけた四角形の鉄のさん。
数学で、円周または曲線上の二点を結ぶ線分。また、直角三角形の斜辺。

げん【弦】[漢字項目]

常用漢字] [音]ゲン(呉) [訓]つる
〈ゲン〉
弓のつる。「鳴弦
(「」と通用)弦楽器の糸。糸を張った楽器。「弦歌弦楽管弦三弦調弦
半月。また、半月の両端を結んだ直線。「下弦初弦上弦
直角三角形の斜辺。「正弦余弦
〈つる(づる)〉「弦音弓弦
[名のり]いと・お・ふさ

つる【弦/×絃/×鉉】

弓に張りわたす糸。ゆみづる。ゆづる。
琴などの弦楽器に張る糸。
なべ土瓶などに弓形にかけわたした取っ手。「飯盒の―」
(「」とも書く)ますの上面に対角線に張り渡した鉄線

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「弦」の解説


げん
string

弦楽器に使われる発音体としての・植物製,金属製の糸。古くは絃とも書き,単に糸ともいう。また,弦楽器の略称としていう。

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世界大百科事典内のの言及

【円】より

…円周は長さが等しいすべての平面閉曲線のうち最大の面積を囲む(等周問題)。
[弦と弧]
 円周上の2点A,Bを結ぶ線分ABを弦という。円の中心は弦の垂直2等分線上にある。…

【楽器】より

…旧石器時代になると,ブル・ロアラー(うなり木),法螺(ほら)貝および笛が現れ,新石器時代にはスリット・ドラム,一面太鼓,楽弓,パンの笛(パンパイプ),横笛,木琴,ジューズ・ハープ(口琴),葦笛など,豊富な種類の楽器が作られるようになった。さらに金属を用いるようになると,鐘やチター系弦楽器が現れる。さらにハープ系弦楽器は前3000年代に,両面太鼓は前2000年代に,シンバルやリュート系弦楽器,金属製のらっぱなどは前1000年以後に現れたといわれる。…

【弦楽器】より

…弦を発音体として,これを振動させることによって音を出す楽器の総称。弦から音を得るためには,その両端を固定して十分な緊張状態にし,なんらかの方法でこれを振動させる必要がある。…

※「弦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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