乾(漢字)

普及版 字通 「乾(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

[字音] カン・ケン
[字訓] はためく・かわく

[説文解字]

[字形] 会意
(かん)+乙。〔説文〕十四下に「上に出づるなり。乙に從ふ。乙は物の(とほ)るものなり」とするが、文意が明らかでない。字条七上に「日始めて出で、光たるなり」とあり、光の達る意かと思われるが、その義の用例はない。は旗竿の象、乙は偃游(えんゆう)(吹き流しの類)のなびく形。旗游のはためくさまから、勇健の気象を示すものと考えられる。易に乾・坤の二卦を立て、字義に深遠なものを加えた。〔玉〕に「なり、天なり、君なり」とするのは、乾坤の乾の義、「燥(かは)く」の訓を加えるのは、旱・と近い語義である。

[訓義]
1. 旗がひらめく、はためく。
2. 勇ましいさま、力あるさま。
3. かわく、かれる。
4. 易の乾卦。陽、男、君、夫、父、いぬい。

[古辞書の訓]
立〕乾 カハク・ホス・カレタリ

[語系]
乾・干kan、旱han、xan、晞xiiは声義に通ずるところがあり、通用する。

[熟語]
乾萎・乾・乾乾嘔・乾・乾魚乾竭乾涸・乾喉・乾乾耗・乾菜乾屎乾愁・乾粥・乾笑・乾情・乾食・乾舌乾癬乾嗽・乾燥・乾・乾・乾都・乾肉・乾梅・乾杯・乾暴・乾飯乾糒・乾乾物乾脯・乾没・乾浴乾酪・乾糧・乾位乾宇・乾円・乾儀・乾乾・乾元・乾剛・乾坤・乾浄・乾・乾統・乾道・乾徳・乾覆・乾霊
[下接語]
握乾・萎乾・応乾・旱乾・涵乾・乾・御乾・枯乾・肴乾・皇乾・坤乾・象乾・乗乾・脣乾・声乾・析乾・旋乾・乾・体乾・乾・泥乾・風乾・霊乾

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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