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人工栄養 じんこうえいよう

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妊娠・子育て用語辞典の解説

じんこうえいよう【人工栄養】

母乳に代わる栄養で赤ちゃんを育てること。その昔はヤギのお乳、牛のお乳、コンデンスミルクなども用いられました。現代は市販の育児用粉ミルクを指します。

出典|母子衛生研究会「赤ちゃん&子育てインフォ」指導/妊娠編:中林正雄(愛育病院院長)、子育て編:多田裕(東邦大学医学部名誉教授)
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デジタル大辞泉の解説

じんこう‐えいよう〔‐エイヤウ〕【人工栄養】

口から栄養がとれないとき、注射・点滴・浣腸(かんちょう)などによって人工的に栄養を補給すること。生理的食塩水・ぶどう糖液などが使われる。
母乳だけで新生児乳児を育てる母乳栄養完全母乳)や、母乳と人工乳(粉ミルク)の両方を用いる混合栄養に対して、人工乳だけで新生児・乳児を育てること。⇔自然栄養

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世界大百科事典 第2版の解説

じんこうえいよう【人工栄養 artificial feeding】

なんらかの理由で乳児を母乳で育てることができず,その代りに,他の栄養料を用いて乳児に栄養を与えることを人工栄養という。栄養料として最も多く用いられるのは牛乳であるが,ほかにヤギ乳または大豆乳(豆乳)などが用いられることもある。 人工栄養の歴史は古いが,人工栄養に頼れるようになったのは1930年ころからであり,日本で調製粉乳が用いられるようになったのは50年過ぎからである。歴史的にみれば人工栄養の成功の原因としては,(1)牛乳や水での細菌汚染に対する対策の樹立(19世紀後半~20世紀前半),(2)冷蔵庫の出現,(3)ソフトカード化(1920ころ),(4)牛乳成分,とくにその濃度を人乳に近づけたこと,(5)ビタミン,とくにCおよびDの分離(1930ころ)とその添加,があげられる。

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大辞林 第三版の解説

じんこうえいよう【人工栄養】

母乳以外で乳児をやしない育てること。また、その栄養分。牛乳・粉乳など。 ↔ 自然栄養
普通の食物以外の、注射・点滴などによって補う栄養分。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

人工栄養
じんこうえいよう

母乳以外の人工乳汁を乳児に与えること。母乳不足,授乳困難,授乳禁止など,母親の身体的,医学的理由および母の就労などの社会的,経済的理由から行われる。人工乳の材料として,牛乳ややぎ乳,調製粉乳が用いられ,乳児の月齢や発育状態に応じて調乳して与える。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

人工栄養
じんこうえいよう

母乳を用いずに乳児を哺育(ほいく)することをいう。母乳不足であったり、母親が疾病のため授乳できない、あるいは母親が就労中のため母乳が与えられないなどの理由によって、母乳以外の人工乳によって哺育が必要とされることがある。また混合栄養といって、母乳と人工乳を併用する場合もある。
 人工栄養は、かつてはほとんどが牛乳をベースとし、乳児の月齢に応じて1/3乳、1/2乳、2/3乳と種々に薄めたり、砂糖を加えたり、検討とくふうが重ねられてきた。しかし、牛乳を用いた人工栄養方式に基づく栄養成績はかならずしも十分とはいえなかった。人工栄養法が比較的安全になってきたのは、調製乳が普及し始めた1955年(昭和30)前後からであり、とくに60年以降、特殊調製粉乳が出現して、授乳法も簡単となり、栄養成績も向上してきている。調製粉乳は年々改良され、母乳の栄養効率に近づけるように努力されている。とくにタンパクを消化・吸収しやすいソフトカード化、脂肪の一部を植物油に置き換えることによって、その消化・吸収性を高め、あるいは乳糖やビタミン、鉄剤などの添加によって、母乳と同様の栄養効率を図る方向で調製されている。
 このように調製粉乳が改善された今日においては、乳汁期の人工栄養には調製粉乳がもっとも適しており、原則として牛乳を用いるべきではない。また離乳期以後については、離乳食が少ない間は調製粉乳を用いるべきで、3回食となる9か月ごろから牛乳に切り替えることが望ましい。
 人工栄養に関しては、授乳量が問題となり、自律授乳とすべきかどうかが論じられている。現在では自律授乳方式といって、乳児の欲するときに、欲しがるだけ与える方法が普及しているが、この際に留意すべき点が二つある。第一は、人工栄養では、発達に応じた授乳の間隔や回数は一定にしておき、毎回の哺乳量を欲しがるだけ与えるという方法が好ましい。第二は、自律哺乳能力が成熟する生後2か月までは、自律授乳に依存することは危険で、1回量200ミリリットル、1日量1000ミリリットルを超さないように制限する必要がある。つまり、生後しばらくしてから2か月ごろまでは、反射的に吸う段階にあり、吸う力のみが強く、調整力が不十分なため、飲みすぎる傾向がある。
 人工栄養は、母乳栄養が困難な場合に行われるわけで、現実的に必要な栄養法であるから、母乳栄養の優れていることを強調しすぎるあまり、母乳栄養でないことに対する無用な罪悪感を母親に抱かせないことがたいせつである。特殊調製粉乳が開発されて以来、年々人工栄養も向上している現在、なによりもたいせつなことは、母親にとっても乳児にとっても、快適な授乳を行うことにあることを忘れてはならない。[帆足英一]

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世界大百科事典内の人工栄養の言及

【新生児】より

…生後2~3日間は母乳分泌が少ないが,繰り返して乳頭を吸わせていると,生後3~4日ころに急に乳房がはってきて,母乳分泌がよくなる。それまでは母乳分泌が少ないからといって人工栄養を足してはならない。不足分は5%ブドウ糖液を飲ませて補う。…

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