(読み)オカ

デジタル大辞泉 「岡」の意味・読み・例文・類語

おか【岡】[姓氏]

姓氏の一。
[補説]「岡」姓の人物
岡鬼太郎おかおにたろう
岡潔おかきよし
岡研介おかけんかい
岡鹿之助おかしかのすけ
岡白駒おかはっく
岡晴夫おかはるお
岡麓おかふもと

こう【岡】[漢字項目]

[音]コウ(カウ)(呉)(漢) [訓]おか
学習漢字]4年
小高いところ。おか。「岡陵こうりょう

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精選版 日本国語大辞典 「岡」の意味・読み・例文・類語

おかをか【岡・丘】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 「峰処(をか)」の意か )
    1. 土地の小高くなった所。低い山。台地になったところ。峰(お)。小山。丘陵。
      1. [初出の実例]「媛女(をとめ)の い隠(かく)る袁加(ヲカ)を 金鉏(かなすき)も 五百箇(いほち)もがも 鉏(す)き撥(ば)ぬるもの」(出典:古事記(712)下・歌謡)
    2. 手相で、てのひらの周辺のやや高くなっている所をいう。
    3. 物事に直接関係のない立場。局外。第三者。
      1. [初出の実例]「悪所の通ひを止めたが上分別といふ人あれど、それは岡(オカ)の積もり也」(出典:浮世草子・傾城禁短気(1711)六)
    4. おかばしょ(岡場所)」の略。
      1. [初出の実例]「かれらは岡(ヲカ)の一人(たてもの)にて、器量なら風俗なら、中には俳人茶人はもち論」(出典:洒落本・傾城買指南所(1778))
  2. [ 2 ] 〘 造語要素 〙 体言の上に付いて、直接関係のない第三者的立場からの見方や思考の状態を表わす。「おか目八目」「おかぼれ」「おかやき」など。

おかをか【岡・丘】

  1. 姓氏の一つ。

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普及版 字通 「岡」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

[字音] コウ(カウ)
[字訓] おか

[説文解字]

[字形] 会意
网(もう)(鋳型の形)+火。〔説文〕九下に字を山に従う形と解し、「山脊(さんせき)なり」とする。〔爾雅、釈山〕にも「山脊なり」、〔広雅、釈丘〕に「阪なり」とするが、その字は崗に作るべく、岡は鋳型を示す网に、火を加えてこれを焼成する意。その鋳型を力で裂くことを剛という。剛は鋳型を裂き外す意象の字で、裂くのに刀を用いた。その色は赤く、赤牛をという。岡は赤土色の丘で、その色は焼土に近い。

[訓義]
1. 焼土、焼けた赤土色の丘。
2. おか、草木のない丘。
3. さか、みね、小山、山脊。

[古辞書の訓]
名義抄〕岡 ヲカ 〔字鏡集〕岡 ヲカ・ツカ・ミネ

[声系]
〔説文〕に岡声として・剛・綱の三字を収める。は赤色牛、剛・綱は堅剛の意をとるものであろう。

[語系]
岡・・剛・綱kangは同声。堅kyen、緊kien、また強giang、勁kiengは、それぞれ堅剛の意をもつ語である。

[熟語]
岡巌・岡曲・岡原・岡・岡舎・岡岑・岡脊・岡陀岡桐・岡坡岡阪岡阜・岡巒岡陵岡嶺・岡岡麓
[下接語]
陰岡・煙岡・華岡・霞岡・廻岡・高岡・岡・修岡・翠岡・崇岡・青岡・晴岡・双岡・南岡・茅岡・巒岡・陵岡・林岡・連岡

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

日本歴史地名大系 「岡」の解説


おか

和歌山城の南、奥山おくやまともよばれた岡山とその東側一帯の地域の呼称。「続風土記」は「東は広瀬・塩道村に接し、西は吹上に接し、南は新堀川に至り、北は内郭に堺す」と記す。名草なくさ雑賀さいか庄岡村に含まれていたが、城下町建設で北西部の城郭に近い岡山東麓一帯が武家屋敷地とされた。「続風土記」は「岡の地は諸士の邸宅にして弁財天山・岡ノ谷・奥山鷹匠町・車坂・禅林寺坂・三年坂・藪ノ町・松原ノ扇芝・眼鏡池等の小名あり」と記す。



おか

[現在地名]津南町谷内 岡

谷内やち村の枝村。本村の南にある。東には天上てんじよう山がある。元禄七年(一六九四)の妻有組村名書上帳(福原氏蔵)によると、万治二年(一六五九)の開発。天和三年(一六八三)検地帳(藤木駒治氏蔵)には「谷内村之内岡新田」とある。田四町六反余・畑一町四反余、屋敷持は五人。



おか

上内かみうち地区の南、上徳うわとこ(二五八・一メートル)の北西麓の字岡に比定される。天文一九年(一五五〇)頃のものと推定される年月日欠の三池氏等知行坪付(田尻家文書/佐賀県史料集成七)に田尻氏知行分の村付のうちに「おか」三町がみえる。おそらく三池親員の闕所地で、田尻親種に加増されたものであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「岡」の意味・わかりやすい解説

岡(奈良県)
おか

奈良県中部、高市(たかいち)郡明日香(あすか)村の中心集落の一つ。西国三十三所観音霊場第7番札所の岡寺(おかでら)(竜蓋寺(りゅうがいじ))の門前町として発達した。飛鳥板蓋宮(あすかいたぶきのみや)跡伝承地(国の史跡)があり、明日香村役場の所在地でもある。

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「岡」の意味・わかりやすい解説


おか

奈良県中部,明日香村の中心集落。飛鳥地方の中心地でもあり,西国三十三ヵ所第7番の札所岡寺 (竜蓋寺) の門前町として発達。史跡の伝飛鳥板蓋 (いたぶき) 宮跡などがある。

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【豊後国】より

…結果は,1591年の23万6000石余を大きく上回る37万8000余石(42万石ともいう)の打出しとなっている。 豊臣秀吉は93年から翌年にかけて日田郡隈(くま)に宮木長次,国東郡高田に竹中重利,富来に筧(かけい)(垣見)家純,安岐に熊谷直陳,直入郡岡(竹田)に中川秀成,大分郡府内に早川長敏,海部郡臼杵に福原直高を配し,残りの蔵入地は,山口,太田一吉,毛利高政などを代官としたほか,大名にも預り支配させた。関ヶ原の戦直前までに,府内,臼杵,木付(杵築)などでは短期間の領主交代がなされており,国東,速見郡には細川忠興が領地を得ている。…

※「岡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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