工兵(読み)コウヘイ

デジタル大辞泉 「工兵」の意味・読み・例文・類語

こう‐へい【工兵】

旧日本陸軍で、築城架橋・鉄道敷設・爆破・測量などの技術的な任務に従事する兵。また、その兵科。
[類語]軍人兵士兵隊兵卒つわもの戦士闘士戦闘員従卒士卒将卒精兵弱兵雑兵ぞうひょう新兵初年兵古兵ふるつわもの老兵敵兵・敗残兵・伏兵番兵歩哨斥候歩兵騎兵砲兵水兵海兵セーラー憲兵

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精選版 日本国語大辞典 「工兵」の意味・読み・例文・類語

こう‐へい【工兵】

  1. 〘 名詞 〙 旧日本陸軍で、軍事行動に必要な築城、架橋、爆破、測量、通信などの技術的任務を遂行する兵科。また、その兵。
    1. [初出の実例]「器械火薬の事則ち砲兵の初学なり、之を工兵の初学に一致し」(出典:建白書(1873)〈山田顕義〉下)

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百科事典マイペディア 「工兵」の意味・わかりやすい解説

工兵【こうへい】

旧陸軍兵科(兵種)の一つ。軍の交通確保を主要な任務とし,軍用道路構築,架橋工事,鉄道建設,築城などを行う。攻撃の際には,障害物トーチカなどの爆破を行う。
→関連項目軍隊師団

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「工兵」の意味・わかりやすい解説

工兵
こうへい

旧日本陸軍の兵科の一つ。戦場でおもに交通・通信・架橋・爆破・照明など、作戦遂行上必要な技術面を担当する。工兵には一般工兵、鉄道兵、電信兵、船舶兵などを含み、武装して戦闘に参加することもあった。各師団には通常1個大隊規模の工兵が所属した。第一次世界大戦以降兵器体系の近代化に伴い、各国の工兵の役割はいっそう重視され、その装備も高度化されてきた。現在自衛隊では工兵にあたる施設科が置かれている。

[纐纈 厚]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「工兵」の意味・わかりやすい解説

工兵
こうへい
military engineer

戦況に応じて道路,橋梁,鉄道,飛行場,陣地地雷原などを建設または敷設,あるいは爆破するために必要な技術と資材をもつ部隊。古代,中世では工兵は投石器をはじめとする兵器の製作,または操作にあたったが,しばしば敵の要塞の下に坑道を掘ったので,sapper (対壕兵) や miner (坑夫) と呼ばれた。特殊任務のものとして鉄道工兵,船舶工兵などがある。現在の陸上自衛隊では施設部隊といっている。

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